1998 Fiscal Year Annual Research Report
ポリメタクリロイルアセトンを感応膜とする超微小センサの試作とその特性評価
Project/Area Number |
09640730
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
本仲 純子 徳島大学, 工学部, 助教授 (40035811)
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Keywords | 超微小センサ / 金属イオンの定量 / ポリメタクリロイルアセトン |
Research Abstract |
当初に計画した通り、本年度は、金属イオン混合物の同時定量法の確立について検討した。すなわち、試作したポリメタクリロイルアセトン修飾超微小センサを用いて、銅(II)イオンと鉛(II)イオンの同時定量の可能性について検討した。実験としては、pH5.0緩衝溶液を用いて、2mM鋼(II)イオンと2mM鉛(II)イオン混合溶液を調製し、、走査速度25mV/s、前濃縮時の印加電圧100mV、前濃縮時間60秒で測定を行った。その結果、-500mV付近に鉛(II)イオンの酸化ピークが、また、0mV付近に銅(II)イオンの酸化ピークが現れることを知った。鉛(II)イオンより銅(II)イオンのほうが大きなピーク電流値を示し、pH5.0緩衝溶液中で測定を行うのが同時定量には適当であった。また、銅(II)イオンと鉛(II)イオンの濃度を変えて同時定量を行ったところ、濃度範囲10^<-4>M〜10^<-3>Mにおいて良好な直線性を示し、銅(II)イオンはY=18.06+346.66X(相関係数0.996)、鉛(II)イオンはY=-7.07+150.11X(相関係数0.988)という検量線が得られた。また、本研究で定量可能であった4つの金属イオン、すなわち、鉄(III)イオン、銅(II)イオン、鉛(II)イオン、モリブデン(V)イオンの同時定量を試みたが、4つの金属イオン全て同時定量は不可能であった。これは銅(II)イオンと鉛(II)イオンの最適走査速度は近似しているが、鉄(III)イオンやモリブデン(V)イオンはかなり違いがある為であり、それぞれの金属イオン定量のpH範囲が、狭いためであることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)