1997 Fiscal Year Annual Research Report
大型緑藻の窒素代謝の解明-グルタミン酸脱水素酵素のアイソザイムの誘導と細胞内分布
Project/Area Number |
09640781
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
岡田 光正 東邦大学, 理学部, 教授 (80057629)
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Keywords | オオハネモ / グルタミン酸脱水素酵素 / 細胞内局在 / 進化 / 遺伝子解析 / 同義置換 / 窒素代謝 / 誘導 |
Research Abstract |
1)細胞小器官特異的グルタミン酸デヒドロゲナーゼ(GDH)アイソザイムの性質 オオハネモの葉緑体、ミトコンドリア、サイトゾルそれぞれに、NADP依存性GDHが存在し、その割合は、64.3、9.8、25.8であった。これらは、分子量(280kDa)とN端に違いはなかったが、NADPにたいするKmは、30μM、110μM、43μMと異なっていた。採集後、培養中に葉緑体ではNADP依存性とNAD依存性のアイソザイムが誘導されたが、ミトコンドリアとサイトゾルでは誘導されなかった。その他の窒素代謝酵素の局在と考え会わせると、葉緑体は、窒素代謝において、トコンドリアやサイトゾルより重要な役割をになっていると考えられる。 2)GDH遺伝子の解析 PCRによってGDH部分遺伝子を2つ得た。それらは、アミノ酸配列では90%の相同性を持っていたが、52%のコドンで第3位置での同義置換が見られた。サザン分析によれば、この2つの遺伝子は、別の染色体上に位置している。分子系統樹を作成したところ、1つは細菌に近く、もう一方は原生生物に近く、いずれも緑色植物とはかけ離れていた。このことは、緑藻の起源とその後の進化の解釈に多くの示唆を含んでいる。
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[Publications] R.Inokuchi, M.Okada, et al.: "An NADP-Glutamate Dehydrogenase from the Green Alga Bryosis maxima. Purification and Properties" Plant Cell Physiol.38(3). 327-335 (1997)
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[Publications] R.Inokuchi, M.Okada, et al.: "Subcellular Localization and gene structure of glutamate Dehydorgenase in the Green Alga Bryopsis maxima." Proceedings of Annal Meetings of the American society of Plant Physiologists.146 (1997)