1998 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトデ卵濾胞細胞層の細胞接着因子と卵成熟誘起ホルモン(1-メチルアデニン)の生成
Project/Area Number |
09640797
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Research Institution | Teikyo Junior College |
Principal Investigator |
三田 雅敏 帝京短期大学, 生活科学科, 講師 (50190674)
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Keywords | 卵成熟誘起ホルモン / 1-メチルアデニン / 卵濾胞細胞 / メチル化反応 / ATPジホスホヒドロラーゼ / イトマキヒトデ |
Research Abstract |
1 1-メチルアデニンの生成過程 繁殖期のイトマキヒトデ卵巣から調整した卵濾胞細胞に[^<14>C-methyl]メチオニンあるいは[U-^<14>C]アデニンまたは[U-^<14>C]アデノシンを取り込ませたトレーサー実験により、新たに2つの事実が得られた。すなわち、1-MeA生合成の直接のメチルドナーがS-アデノシルメチオニン(SAM)であったこと(Mol.Reprod.Develop.,発表予定)、およびアデニン骨格がATPに由来していたことである(Drug.Develop.Res.,1998,43:64;Biochim.Biophys.Acta,発表予定)。また、本研究によりSAMを加熱処理によって化学的に1一MeAdeが合成されることが見出された(Zool.Sci.,1998,15:117-122)。 2 1-メチルアデニン生成機構と細胞接着因子 イトマキヒトデ卵濾胞細胞の細胞接着因子の候補としてATP-diphosphohydrolase(ATPDase,apyrase)の部分精製を行い、その性質の一部が明らかにされた(Comp.Biochem.Physiol.,1998,119B:577-588)。しかし、ATPDaseのもつATPアーゼ活性の生理的役割については不明だが、卵形成期において、個体レベルとしては異物として認識される卵母細胞に対して濾胞細胞表面上にあるATPDaseがマクロファージなど免疫担当細胞から防御している可能性がある。 その他、1-MeAの作用機構について、12種類のN^1置換アデニン類を化学的に合成し、ヒトデ卵成熟に対するアゴニストおよびアンタゴニストの作用を調べた。その結果、1-MeAレセプタータンパクに対する相互作用において、分子内の電荷ばかりでなく、N^1置換基の立体的位置関係が重要であることが明らかにされた(Zygote 1998,6:147:帝京短期大学紀要1999,印刷中)。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Masatoshi Mita: "Biosynthesis of 1-methyladenine,the oocyte maturation-inducing substance of starfish." Drug Develop.Res.43. 64 (1998)
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[Publications] Masatoshi Mita: "1-Methyladenine production from ATP by starfish ovarian follicle cells" Biochim Biophys.Acta. (発表予定). (1999)
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[Publications] Masatoshi Mita: "A methyl donor for 1-methyladenine biosynthesis in starfish ovarian follicle cells" Mol.Reprod.Develop.(発表予定). (1999)
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[Publications] 三田雅敏: "1-ニトロベンジルアデニン位置異性体によるヒトデ卵成熟誘起作用の解析" 帝京短期大学紀要. (発表予定). (1999)