1997 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類組織でのカテプシンEの蛋白質分解の特異性と遺伝子工学による生理機能の解析
Project/Area Number |
09640805
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
景山 節 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (20027501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米澤 敏 愛知県コロニー, 発達障害研究所, 室長 (90001867)
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Keywords | カテプシンE / 蛋白質分解酵素 / 遺伝子解析 / 回虫インヒビター |
Research Abstract |
カテプシンEはER、エンドソームなど細胞内膜系に存在する蛋白質分解酵素である。哺乳類組織に多く存在するが、その構造と生体内での機能については長い間不明な状態が続いてきた。申請者はモルモット、ウサギ、サル等でcDNAクローニングを始めとする構造解析とその比較、さらに酵素活性の詳細な解析を行い多くの成果を挙げてきた。 本研究は遺伝子ターゲティングを最終目標としているので、最初にマウスカテプシンE遺伝子の単離に取り組んだ。Stratagene社より入手したλFix遺伝子ライブラリーをスクリーニングし3個のカテプシンE遺伝子を得、うち1個が全9個エクソンをすべて含んでいた。エクソンの塩基配列を決定すし、他のカテプシンEと比較し構造上の特徴を明らかにした。また遺伝子数を調べるため、組織抽出液の電気泳動後の活性染色、サザーン分析、FISH法による解析を行った。いずれも1遺伝子であることを支持する結果を得た。これらのことからターゲティングのための基礎的データの解析が終了した。 カテプシンEのタンパク質分解特異性について、様々な合成基質について検討を進め、特にP1とP'1、およびその近傍の配列の法則性を解析した。P4〜P1の配列がPro-X-X'-hydrophobic amino acidであることを明らかにした。 細胞内でのカテプシンEの機能を明らかにするため、回虫インヒビターの遺伝子導入を検討した。この基礎的研究として平成9年度には、インヒビターの機能部位の検索を進め、Lys110とLys75が活性発現に必須のアミノ酸であることを明らかにした。
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[Publications] Narita,Y., et.al.: "Pepsinogens and pepsins from house musk shrew,Suncus murinus" J.Biochem.121. 1010-1017 (1997)
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[Publications] Kageyama,T.: "Molecular cloning expression and characterization of an Ascaris inhibitor for pepsin and cathepsin E." Eur.J.Biochem.(印刷中).