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1997 Fiscal Year Annual Research Report

新規の脳特異的bHLH型転写調節タンパク質(KW8)の機能の研究

Research Project

Project/Area Number 09640819
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionOkazaki National Research Institutes

Principal Investigator

丸山 敬  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (30211577)

Keywordsbasic helix-loop-helix / neuron / 長期増強 / 差分 / 転写調節 / 分化
Research Abstract

ラット海馬スライスの長期増強(LTP)は記憶のモデルとして注目されている。その機構としてはカルシウム流入によるリン酸化カスケードの活性化などが提唱されている。近年、tetraethyl ammonium(TEA)処理によって海馬スライスをLTP状態にすることが報告された。TEA処理したスライスのメッセージと未処理の脳由来のメッセージの差分ライブラリーを作成し、LTPに関連した未知遺伝子の検索を行った。その結果得られたKW8とHE5に注目して研究を行っている。
KW8は、大脳皮質、小脳、海馬といった脳組織特異的に発現がみられ、NeuroDのbHLH構造と高い相同性を示す領域を持つ新規のbHLH転写制御因子であった。また、その発現は、発生初期だけではなく、成体の脳組織でも観察された。bHLH構造を持つ遺伝子は、発生分化に関連する転写制御因子に多く見られるが、こうした遺伝子は、神経の可塑性にも関連している可能性も考えられる。LTPと関連した発現の変化は見いだされなかったが、in vivoでリン酸化していることが確認された。このリン酸化と生理現象の関係を今後は研究していきたい。
一方、HE5も、神経組織特異的に発現がみられたが、特にモチーフ構造などは見られない新規の遺伝子であった。HE5を神経細胞株であるNeuro2A細胞に遺伝子導入したところ、神経突起の伸長が観察された。このことから、神経突起の伸長に関連する遺伝子とも考えられ、norbin(neurite-outgrowth related protein from rat brain)と名付けた。神経の可塑性における新たな神経回路形成には、神経突起の伸張が起こると考えられる。この遺伝子はTEA処理によって僅かながら発現が上昇した。現在、5'側が僅かに欠けるものの、reading frameをコードするエクソンを全て含むゲノムcDNAが得られたので、ノックアウトマウスのためのコンストラクトを作成中である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Shinozaki,K., Maruyama,K., Kume,H., Kuzume,H. and Obata,K.: "A novel brain gene,norbin,induced by treatment of tetraethylammonium in rat hippocampal slice and accompanied with neurtie-outgrowth in Neuro 2a cells." Biochem.Biophys.Res.Commun.240. 766-771 (1997)

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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