1998 Fiscal Year Annual Research Report
隔離生および連続分布する寒地植物の空間配置と形態分化
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09640824
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
佐藤 利幸 信州大学, 理学部, 教授 (00154071)
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Keywords | 隔離分布 / カラフトメンマ / イワカゲワラビ / 森林構造 / 優古木 |
Research Abstract |
本年度は中部山岳の数地点、北海道2地点から、カラフトメンマ・イワカゲワラビの採集を行なった。上記2種は北海道と中部山岳に隔離分布するシダ植物の代表種である。カラフトメンマは大きさも胞子のう群をつける成熟率も両地でほとんど差がみられない。後者のイワカゲワラビは若干中部山岳地域のもののほうが大きいことと胞子のう群をつける葉数の比率が高そうである。 いずれも来年度の解析を待つ必要がある。昨年にひきつづく野外調査の結果、同種の隔離分布が再確認でき、資料蓄積ができたことになる。一方で予想外の発見ができた。それは両種の形状はほとんど同じであるが、それをとりまく森林構造の違いである。少なくとも優古木がエゾマツ・オオシラビソと異なること、ミズナラ・コナラと異なること。また林床植物構成も両地では大いに異なる事実である。これは林床植物であるシダが気候変動のもとで生残することと、その他の森林構成メンバーの入れかわりには大きな違いが予想できることである。来年度のとりまとめを待って次の新しい隔離分布シダととりまく環境変化のプロジェクトを準備する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 佐藤利幸: "シダ植物からみた北海道" 北方山草. 16印刷中. (1999)
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[Publications] 飯島・佐藤・長谷: "北海道南部乙部町のシダ植物相" 生物教材. 34印刷中. (1999)
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[Publications] Sato Toshiyuki, Ohtoshi, Y: "Spatial vegetation patterns and phy to diversity with refercuce to various forest tyges and micro-topography in the kamchatka" Cryosphenc Studied in kamchatka II, 1992. II印刷中. (1999)
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[Publications] 佐藤利幸.工藤・霧崎・甲山: "シダ植物相と空間配置からみる音遠別缶周辺の地域特性" 遠音別缶原生自然環境保全地域調査報告書、1997. 61-78 (1998)