1998 Fiscal Year Annual Research Report
融液からの磁場卯加結晶成長における誘起電流分布の非接触計測
Project/Area Number |
09650012
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
春日 正伸 山梨大学, 工学部, 教授 (30023170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 浩司 山梨大学, 工学部, 助手 (90252014)
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Keywords | 融液からの成長 / 磁場卯加 / 誘起電流 / 誘起磁場 / 非接触測定 / 運動導体 / ガリウム / ジュール熱 |
Research Abstract |
運動する導体に磁場を印加して二次的誘起磁場や温度分布を測定し、これから融液などの導体中の誘起電流の分布や時間変動を非接触で逆問題的に推定する方法を提案している。 最終目的は流れを推定することである。 本年度はこの手法を簡単な回転導体に適用し、誘起電流を二次的磁場と発熱による温度上昇から評価した。 1. 固体導体(ガリウム)で、印加磁場強度を変化させて誘起磁場を測定し、これが印加磁場と回転速度の積に正確に比例することを確認した。 2. 導電性流体(ガリウム)を用いて、同様の誘起磁場の印加磁場強度依存性の測定を行ったが、500-1000Gでは飽和傾向、1000G以上では減少傾向を示した。この結果に対して流体の粘性と境界層を考慮して定性的な解釈を試みた。 3. 誘起電流のジュール熱により導体(黄銅)独楽に生ずる温度変化を測定し、熱収支を分析して発熱量を見積った。簡単な解析は、実験的に求めた発熱量に対して1.9倍もの発熱量を与え、還流効果と分流効果が無視できないことが判明した。これらを考慮して等価的電気回路にもとずく計算を行った結果、20%以内の誤差で一致することが明らかになった。 これら一連の過程は、実験結果から試謬法の手法で電流分布を限定的に求めていく方法を示唆している。今後、測定の多様化(電位実測など)・精密化および計算方法の改良を行い、電流分布を絞りんで求めていくことが残された課題である。
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Research Products
(1 results)