1997 Fiscal Year Annual Research Report
完全円偏光の生成とこれを用いた分光エリプソメーターの精密校正法の開発
Project/Area Number |
09650041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 正樹 東北大学, 科学計測研究所, 助教授 (00137887)
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Keywords | 分光エリプソメーター / 偏光解析法 / 完全円偏光 / 校正法 / エキシマレーザー / KrFレーザー / ArFレーザー / エリプソメトリー |
Research Abstract |
本研究では,半導体産業を中心として,世界的に急激に普及している分光エリプソメーター(SE)で,測定値に系統的な不一致がみられる問題を解決するために,まず,精密な校正方法の要として,位相子を使わずに,楕円率角90.000度±0.005度の完全円偏光を分光波長域全体で実現する.この完全円偏光を基準偏光として,従来の完全直線偏光だけを用いる校正法の不備をおぎない,測定の精密度に見合う0.02%の精密度でSEを校正する方法を確立するとともに,測定の正確度を0.1%にすることを目的とする. 本年度は,6月に,本研究のきっかけとなった標準試料ラウンドロビン測定に酸化した英国・米国のエリプソメトリー研究者が米国で行われた第2回SE国際会議に集まった.ここで本研究の校正法の原理について,外国研究者と討論してレビューを受け,議論を深めることが出来た.この結果,一般のSE装置使用者には,本研究で計画している測定段階での校正に加えて,解析モデルの選定と解析方法,及びその結果まで含めるべきだという意見が出され,本研究でもこの点に十分留意することにした.また,解析のためのソフトウェアーについても共同研究を進めることが合意され,本研究者も半年余の準備の後,2月に米国国立科学財団(NSF)の科学技術センター(STC)プログラム申請に参加した. 一方,装置の面では,高精度調整に向けて,本研究所で自作した汎用の高精度SEの機械部分の手直しを含めた抜本的な再調整を用うとともに,MgF2ローション偏光プリズムを購入し,半導体産業のエキシマレーザー波長(KrF248.4nm,ArF193nm)領域での計測に対応する準備を終え,予備実験を開始した.
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Research Products
(1 results)