1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650051
|
Research Institution | OSAKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
北川 勝浩 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (20252629)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高原 淳一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (90273606)
小林 哲郎 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (10029522)
|
Keywords | 干渉計 / ループ干渉計 / ジャイロ / ファイバジャイロ / フォトンリサイクリング / 白色フォトンリサイクリング / 重力波検出 / 多モード発振 |
Research Abstract |
ファイバ・レーザとファイバ・ループ干渉計による白色フォトンリサイクリング・ファイバジャイロの製作と評価を行なった。 1. 長さ20mのエルビウム・ドープト・ファイバ(EDF)の両端を,50%/50%のファイバカップラと偏光コントローラから成るループミラー(=ループ干渉計)またはファラデーミラーで終端して,ファイバレーザを構成した。波長980nmのレーザダイオードで励起して発振させ,マルチモードレーザとしての基本的な特性を調べた。 2. 一方のファイバ・ループの中央から離れた位置に導波型の位相変調器を挿入して微小な位相変調を加え,発振光を受光して,その光電流をRFスペクトラムアナライザで観測し,検出可能な最小の位相差を調べた。これによって,白色リサイクリングによって発振した状態では,リサイクリングせずに増幅された自然放出光を使った場合に比べて,26倍の位相検出感度が得られていることが分かった。 3. 一方のファイバ・ループを,前年度に作製した500m変波保存ファイバを用いたループ干渉計(ファイバ・ジャイロ)で置き換えて,白色フォトンリサイクリング・ファイバジャイロを構成した。この実効共振器長412mの超長共振器レーザを発振させて,基本的な特性を調べた。 4. 作製した白色フォトンリサイクリング・ファイバジャイロで,実際に回転速度の測定実験を行い,その感度を評価した。その結果,現在の構成では,このジャイロの感度はレーザの強度雑音によって制限されており,量子限界には到達していないことが分かった。 5. ジャイロの感度を白色フォトンリサイクリングによって飛躍的に改善された量子限界に近付けるために,レーザの強度雑音を抑圧する方法を考案した。
|