1998 Fiscal Year Annual Research Report
窒化物半導体を用いた短波長サブバンド間遷移発光の研究
Project/Area Number |
09650054
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
森本 恵造 大阪府立大学, 付置研究所, 講師 (50100219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 英雄 NTT, 光エレクトロニクス研究所, 主幹研究員
河村 裕一 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助教授 (80275289)
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Keywords | GaN / III-V nitride / MOCVD / inter-subland transition / quantum well |
Research Abstract |
常圧二フロー型有機金属気相成長法(MOCVD法)を用い、サファイアc面基板上にAlGaNを成長させ、Alの気相中濃度/固相中濃度を調べた。固相中濃度はX線回折でベガード則が成り立つとして求めた。その結果、成長温度1000℃ではほぼ1であった。 次に、GaN2μm成長後、その上にGaN/Al_xGa_<1-x>N 30周期の多重量子井戸(MQW)を作製した。組成(x=0.2,0.5,0.7)と障壁層厚(5,10nm、井戸層厚:3nm)を変化させ,表面の平坦性を原子間力顕微鏡(AFM)で、結晶性・周期性をX線回折で、サブバンド間遷移による光吸収を赤外分光光度計(FTIR)で調べた。Al組成が大きい場合や障壁層厚が大きくなると、表面が曇ったりクラックが発生したが、x=0.2、障壁層厚5nmのMQWではほぼ鏡面になった。これはAl組成が大きい場合、界面での歪みが大きくなり臨界膜厚も小さくなるため、障壁層厚が大きくなると表面平坦性や周期性が劣化するためと考えられる。偏光による光吸収の違いが観測できずサブバンド間遷移による光吸収は今のところ確認できないが、Al組成の小さいMQWのX線回折で、1次のサテライトピークが観測でき、良い周期性があることが確認できている。今後、フローパターンをより改良し、平坦性、周期性の改善を試みると共に、井戸層厚、障壁層厚の更に小さいMQWを作製し、サブバンド間遷移光吸収が観測できるMQW作製法を追求する。
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