1999 Fiscal Year Annual Research Report
干渉分光データのウェーブレット解析による半導体トレンチ形状測定
Project/Area Number |
09650055
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
白崎 博公 玉川大学, 工学部, 教授 (30154371)
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Keywords | トレンチ / 干渉分光法 / ウェーブレット / 半導体 / 光測定 / 非破壊検査 |
Research Abstract |
本年度は、研究費を使って、米国での国際信号処理学会(ICSPAT'99)に成果の一部を発表した。多数のウェーブレットに関する研究や展示ブースがあり、有益であった。具体的な研究内容は以下の通りである。 ・昨年に引き続き誘電体の2次元溝に、ガウスビームを照射した際の干渉分光強度データを境界要素法を用いて求め、FFT処理により深さ測定を行った。昨年度は、観測角度を正面より変化させて測定を行ったが、今年度は、ビームスポットを溝幅程度に絞ることによっても、溝幅が遮断波長に近付い場合でも溝中からの信号成分を見出すことが出来ることを明確にした。そして、誘電体の場合も金属の場合と同様に、溝方向に電界成分を持つE偏光では遮断の影響を受け10%ほど深く測定され、磁界成分を持つH偏光では遮断の影響を受けず正確に深さ測定出来ることが分かった。 ・昨年に引き続き、数式処理ソフトMATLABを用いて干渉分光強度データに連続ウェーブレット処理を施し、深さ測定解析を行った。FFT処理では、周波数軸が時間軸に変換されて周波数情報は消え、測定周波数の帯域幅によりきまるとびとびの時間でのフーリエスペクトルが求まる。よって、時間に光速度を掛けて得られる深さ情報も制限される。しかし連続ウェーブレット処理の場合には、x軸の周波数に対して時間がy軸になり、信号成分はz軸になる。そして、各周波数に対応して時間軸方向に現われる信号のピークの時間より、深さ情報を連続的に得られることが明確になった。特に、遮断現象が生じる周波数の領域では、光波は溝中に入らないため時間軸方向に信号が現われないことが分かり、遮断現象を明確に確認できることが分かった。
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[Publications] Hirokimi Shirasaki: "Optimum design by waveguide model and mode matching technique of microstrip line taper shapes for satellite broadcast planar antenna."1999 IEEE AP-S International symposium and USNC/URSI national radio science meeting.. 1. 238-241 (1999)
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[Publications] Hirokimi Shirasaki: "Steps approximate analysis by waveguide models of Klopfenstein and Hecken type microstripline tapers"International union of radio(URSI),XXVI General assembly.. B1.P.7-(p.49) (1999)
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[Publications] Hirokimi Shirasaki: "Depth measurement simulation of dielectric trench by FFT processing of interference spectroscopy"The international conference on signal processing applications and technology,ICSPAT'99. (1999)
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[Publications] 白崎博公、柴田篤志: "Klopfenstein及びHecken形マイクロストリップ線路テーパの導波管モデル解析による設計チャート"電子情報通信学会2000年総合全国大会講演論文集エレクトロニクス. 1. C-2-75 (2000)
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[Publications] 白崎博公: "干渉分光データのFFT処理による誘電体トレンチ深さ測定"1999年春季第46回応用物理学関係連合講演会講演予稿集. 3. 28p-T-6 (1999)
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[Publications] 白崎博公: "KlopfensteinおよびHeckenテーパ形マイクロストリップ線路の導波管モデルによる最適設計"玉川大学工学部紀要. 35(印刷中). (2000)