1998 Fiscal Year Annual Research Report
能動型画像処理方式における汎用最適荷重付け装置に関する研究
Project/Area Number |
09650070
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
生田 孝 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20103343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸岡 清 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (50109881)
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Keywords | 画像処理 / 能動型画像処理 / モジュレーション・スペクトロスコピー / コンボルバー / 荷重付け法 / 滞在時間型荷重付け / 最適問題 / 最小二乗誤差規範 |
Research Abstract |
本研究の目的は、平成6、7年度一般研究C「能動型画像処理方式における最適荷重付け問題」における理論的研究をベースにして、モジュレーションスペクトロスコピーやその発展である能動型画像処理における汎用の最適荷重付けを実現するハードウエアーを作り、実用的な局面での最適化が行えることの実証を行う所にある。この目的に添って、平成9年度にはまずモジュレーションスペクトロスコピーに対応する汎用最適化荷重付け装置とその動作確認用に用いる信号源シミュレーターの設計・試作を試みた。 平成10年度においては、信号源シミュレーター部についてより高速化のためのハードウエアー改良とプログラム変更を行った。このような最適化荷重付け装置を使用して、光電子分光装置を模倣したシミュレーション実験を試み、S/N比改善の程度の評価を行った。光電子分光装置もしくは同等の粒子計数型測定装置の特徴としてその出力計数値はほぼポアソン分布に従うとみなせるが、このような状況では、従来型数値荷重付けにくらべ、純滞在時間型荷重付け及び両者を最適配分した最適荷重付けは明確にS/N比が改善できる事が示された。目下の所、純滞在時間型荷重付けと最適荷重付けの間では明瞭な差は認められていないが、これは最適化システムにおける信号中の雑音分散(パワー)推定の手順によるものと推測され、今後の重要検討課題である。 加えて本年度においてはモジュレーションスペクトロスコピーの画像版である能動型画像処理への応用に対する基礎理論を確立した。これに付いては電子顕微鏡における球面収差除去処理に応用したい考えであり、目下共同研究者からのデータ提供を受けて実現方式を検討している段階である。とりわけこの分野においては信号雑音比の改善がきわめて重要であり、この様な最適化処理が実現できればその意義は大きい。
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