1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650077
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森 正武 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20010936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
降旗 大介 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (80242014)
室田 一雄 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (50134466)
杉原 正顕 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (80154483)
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Keywords | 数値積分 / 二重指数関数型変換 / 二重指数関数型数値積分公式 / 複素関数論 / 誤差の特性関数 / グラフィックス / 可視化 |
Research Abstract |
数値積分の誤差は,被積分関数と誤差の特性関数と呼ばれる関数の積を複素積分する形で表現することができる.本研究の主たる目的は,二重指数関数型数値積分公式の誤差の特性関数の値を計算し,その絶対値の等高線図をユーザが容易にグラフィックディスプレイ上に表示できるようなソフトウェアを開発することにある.このソフトウェアを利用することによって,二重指数関数型公式による数値積分の誤差を,容易にかつ精確に推定することができる. 二重指数関数型公式の誤差の特性関数については,これまでにも研究代表者を中心に,有限区間用,半無限区間用など,個別に計算して等高線図として表示するソフトウェアをいくつか作成してきた.そこで本研究では,二重指数関数型数値積分公式の誤差の特性関数の計算を行うためのシステムを統一的に扱い,積分区間,積分の種類などを入力パラメータとして与えればあとは自動的に図を表示するシステムの開発を行った.また,二重指数関数型公式の拡張である大浦の公式に対しても,誤差の特性関数を計算して等高線図を表示するプログラムを作成した.さらに本研究では,二重指数関数型公式以外にNewton-Cotes公式とGauss型公式についても,その公式の誤差の特性関数の値を計算するプログラムを併せて開発した.これらのプログラムはすべてDIGITAL Visual Fortranで書いてあり,Windows95の上で作動するものである. 最後に,ユーザが容易にこのシステムを利用することができるように,Microsoft Visual Basicを使って,入力窓を通じて必要なパラメータを与えるだけで誤差の特性関数を計算してその等高線図を表示できるようなシステムを開発した.そして,新しく開発したプログラムのソースコードを含む,このシステムを利用するためのマニュアルを作成し,本研究の報告書としてまとめた.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 杉原正顕: "Optimality of the double exponential formula-functional analysis approach-" Numerische Mathematik. 75巻. 379-395 (1997)
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[Publications] 杉原正顕: "二重指数関数型変換を用いたSinc関数近似" 京都大学数理解析研究所講究録. 990号. 125-135 (1997)
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[Publications] 森正武: "数値解析における二重指数関数型の最適性" 数学. 50巻3号. 248-264 (1998)
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[Publications] 森正武: "二重指数関数型変換(DE変換)のすすめ" 応用数理. 8巻4号. 77-80 (1998)
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[Publications] 大浦拓哉,森正武: "A robust double exponential formula for Fourier type integrals" J.Comput.Appl.Math.(発表予定).