1997 Fiscal Year Annual Research Report
シミュレーションと最適化法を用いた資産の運用および価格付けに関する研究
Project/Area Number |
09650078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
白川 浩 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (10216187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 賢一 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (30262306)
今野 浩 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (10015969)
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Keywords | シミュレーション / ユニバーサル・ポートフォリオ / 期待成長率最大化 / ニューラルネットワーク / ブラックシュールズ式 / オプションの複製 / デルタ・ヘッジ / コール・オプション |
Research Abstract |
本年度は,シミュレーションと最適化技法を用いた資産の運用及びニューラルネットワークを用いたオプションヘッジに関する研究を行った。得られた具体的成果は以下のとおりである。 1)過去のパフォーマンスの良さに比例して重み付けを変化させるユニバーサルポートフォリオ選択戦略により,期待成長率を最大化する意味で最適な戦略を推定できる。 2)アメリカの証券市場においてユニバーサルポートフォリオ戦略を行うと,単なる事後的ポートフォリオ最適化戦略に比べて,成長率の意味でよりパフォーマンスのよいポートフォリオを構築できることが明らかとなった。 3)ブラックショールズ式を一般化した評価式を考え,ニューラルネットワークによる学習可能性を調べた.結果として,ブラックシュールズタイプのコールオプション評価式が,十分な教師データを与えることにより,ある程度の精度で学習可能なことが明らかとなった。またデルタヘッジによるオプション複製の可能性についても考察し,特に広いレンジの株価に対応したオプション価格の教師入力データが得られれば,デルタ関数(偏微分)についても十分学習可能なことが判明した。 4)市場で取引されているオプション価格をもとに,コールオプション評価式を学習させ,デルタヘッジにより市場データから推定されるオプション価格式が合理性のある評価式となっているかを検討した。結果としてブラックシュールズの一般化評価式を出発点とすれば,十分合理的な評価式が学習されていることが実証できた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hiroshi.SHIRAKAWA: "Evaluation of Yield Spread for Credit Risk" Department of Industrial Engineering and Management. 8. (1997)
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[Publications] Hiroshi.SHIRAKAWA: "Stochastic Analvsis of Continuous Time Universal Portfolio" Department of Industrial Engineering and Management. 9. (1997)
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[Publications] Hiroshi.SHIRAKAWA: "International Term Structure Model and Its Application to the Currency Option Pricing" Department of Industrial Engineering and Management. 13. (1997)
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[Publications] Hiroshi.SHIRAKAWA: "Dynamic Portfolio Selection with Proportional Transaction Costs" Department of Industrial Engineering and Management. 14. (1997)
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[Publications] 白川 浩: "ファイナンスハンドブック(第7章の翻訳分担)" 朝倉書店, 20 (1997)