1998 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリートの衝撃引張り強度と鉄筋コンクリート部材の衝撃的破損に関する研究
Project/Area Number |
09650083
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
〓丸谷 政志 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (40002018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 秀敏 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (10205479)
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Keywords | 衝撃強度 / 衝撃破壊 / 衝撃引張り強度 / コンクリート / 応力波 / 反射引張り応力波 / 累積破壊確率 |
Research Abstract |
1. コンクリート材の衝撃引張り強度試験法の提案 コンクリート材の衝撃引張り強度に関する評価試験法の確立を目的として、1次元応力波の入反射・重ね合わせによる引張り応力波集中現象を利用したコンクリート材の衝撃引張り強度試験法(反射引張り応力波法)の提案を行った。すなわち、既に提案している脆性材料(セラミックス等)の衝撃引張り強度試験法をコンクリート円柱試験材(φ50×500〜750mm)の場合に応用した。実験は現有のエアーガン式衝撃試験装置の一部(入力伝達棒、支持治具等の製作)を改良して行った。測定機器は申請のシグナルコンディショナーを現有のディジタル・オシロスコープ等に接続し、データ処理・実験解析には申請のパソコンを使用した。 2. 各種コンクリート材に関する衝撃実験と実験解析 寸法および配合比等の異なる数種類のコンクリート材について、衝撃引張り強度試験を実施してデータの蓄積と実験解析を行った。また、静的強度試験(直接引張り強度、割裂引張り強度、曲げ強度)およびホプキンソン棒法による衝撃圧縮強度および衝撃割裂強度についても試験を行い、それらと衝撃引張り破壊確立強度との関係を調べた。コンクリート材の衝撃引張り強度は、静的な直接引張り強度および静的割裂引張り強度の約2倍となり、セラミックス等に比べ荷重速度(ひずみ速度)の影響を大きく受けること等を明らかにした。 3. コンクリート試験片棒を伝播する応力波動の数値解析 軸対称2次元応力波動に関する数値解析を行いコンクリート試験片棒を伝播する応力波挙動を明らかにすると共に衝撃引張り試験法としての反射引張り応力波法の精度と適用限界の検証を行った。現在、鉄筋コンクリート部材に関する衝撃引張りおよび衝撃圧縮破壊・破損様式の分類を行なっており、衝撃応答解析を進め鉄筋コンクリートに関する衝撃破壊・破損機構の解明を行うことを予定している。
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[Publications] M.Daimaruya: "Impact Tensile Strength and Fracture of Concrete" Journal de Physique IV. Vol.7. (C3)253-258. (1997)
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[Publications] 〓丸谷政志: "反射応力波を用いたコンクリートの衝撃引張り強度の測定(破断位置の検討)" 日本機械学会関西支部第255回講演会講演論文集. No.974-2. 186-187. (1997)
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[Publications] 〓丸谷政志: "コンクリートの衝撃引張り強度の測定" 日本機械学論文集(A編). 63巻616号. 2592-2597. (1997)
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[Publications] 〓丸谷政志: "空手道試割りの力学的解析" 日本機械学論文集(C編). 64巻623号. 2417-2423. (1998)
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[Publications] M.Daimaruya,: "A Measurement Method of Impact Tensile Strength in Concrete Using Reflected Stress Waves" 3rd International Symposium on Impact Engineering '98,Singapore. (to be published). (1998)
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[Publications] 〓丸谷政志: "脆性材料の衝撃引張り強度の測定" 九州大学応用力学研究所・研究集会報告. 10ME-6S. 38-45. (1998)