1997 Fiscal Year Annual Research Report
硬質表面薄膜の疲労強度と材料健全性評価に関する研究
Project/Area Number |
09650093
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
小川 武史 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (50167318)
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Keywords | 表面薄膜 / 疲労強度 / 材料健全性 / 表面処理 / 溶射 |
Research Abstract |
本年度の研究では,WC-12%Co溶射材について,静的曲げ試験および異なる応力比の平面曲げ疲労試験を行うととともに,縦弾性係数Eをレーザ表面弾性波によって測定した.また,前報の回転曲げ疲労試験の結果についても再検討した.得られた結果に基づき,残留応力の影響および疲労強度の評価方法について検討した.得られた主な結果は以下のとおりである. (1)静的曲げ試験によって溶射皮膜に静的なき裂が発生するひずみε=0.41〜0.46%が評価された.静的曲げ試験で得られた縦弾性係数Eはレーザ表面弾性波や溶射皮膜単体で測定された値と一致しない. (2)基材の異なる溶射材の疲労強度は,溶射皮膜表面のひずみによって評価すると-義的に表される. (3)溶射材の疲労限度を公称ひずみ振幅によって比較すると,応力比R=-1および-0.5ではほぼ一定であるが,R=0では低下する.前者はひずみ振幅,後者は最大ひずみに対する微小き裂の進展限界に疲労限度が支配されている. (4)圧縮残留応力は最大ひずみに対する微小き裂の進展限界を上昇させ,その結果として疲労強度を上昇させる.
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Research Products
(1 results)