1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650107
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
中垣 通彦 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (90207720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呉 亜東 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (60304870)
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Keywords | 粒子分散複合材料 / 等価介在物理論 / メゾメカニックス解析 / Self-consistent法 / Localised Rigidity法 / 繊維強化複合材料 / 配向性 / 熱伝導・熱膨張 |
Research Abstract |
構成相のいづれかが非線形化すると両相の剛性が著しく異なる場合の粒子/繊維分散モデルの構築に取り組んだ。前年度の研究で開発した混合則理論を基礎とし、次の研究目的を掲げた:(I)ミクロ粒子回りで起きる損傷などの局所的な非線形挙動をメゾFEM解析する。(II)開発した粒子/繊維粒子分散モデルを発展させ、塑性などの非線形域における理論モデルを構築し構成則を立てる。さらに熱膨張,熱伝導問題にまで発展させる。(III)混合焼結体の引き張り試験を行い構成則を実証する.また,(IV)本構成則を繊維強化複合材料の構成則に適用する。 本目的に沿って本年度の研究を実施し、以下に示す成果を得た。 (1) 本研究で開発した、粒子分散体の混合則に関するSCC(Self-consistent Compliance)法と局所剛性法,即ちLRM法(Localized Ridigity Method)を用いて母相が塑性化する弾塑性構成則および、母相が微視的な損傷を起こす場合の構成則を構築した。塑性や損傷の非線形性により母相内の応力分布形態が異なり、標準分布の分散値をモデルに巧く取り入れて構築を可能とした。 (2) 開発した構成則モデルの粒子形状をアスペクト比の高い長楕円体と変えて、高強度を呈するウィスカ分散複合材料の構成則を構築した。繊維の配向性と偏り分布が複合材料の巨視的な特性に著しい影響を与えるため、これらを新たな材料パラメタとしてモデル化した。 (3) 上記の粒子分散あるいは繊維分散複合材料の材料構成則に加えて、同じSCC法を用いて複合体の巨視的な熱伝導則および熱膨張則をも構築した。 (4) 上記(1)〜(3)で開発したモデルの精度を、有限要素法によるメゾ・メカニックス解析により検証し、現存の他者のモデルに較べて精度がかなり高いことを確認した。 (5) 一般的には、これらの材料モデルは実験との比較において検証することが求められるため、市販の短繊維分散複合材料であるナイロン66を母材とするトレカ・ペレットを購入し、引き張り試験片と熱伝導、熱膨張試験片を作製して実験を行った。繊維の配向性を考慮した結果、モデルと実験結果の間に非常に良い一致が得られ、本モデルの信頼性を示すことが出来た。 (6) これらの研究成果を日本機会学会誌、ICES98、ICFSS、ISSTAD、機材力部門委員会、計算工学会、他などの誌上および学会で発表した。また印刷予定の論文も数編あり、これから発表予定のため論文数編を準備している。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] 呉亜東,中垣通彦: "微視的特性を考慮した粒子分散複合材料の弾塑性構成則モデル" 日本機械学会論文集(A編). 64-620. 197-204 (1998)
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[Publications] 呉亜東,中垣通彦: "粒子分散複合材料の構成則モデルとその評価" 日本機械学会論文集(A編). 64-622. 212-219 (1998)
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[Publications] Michihiko Nakagaki and Yadong Wu: "Elastoplastic consitutive law for particle dispersed compostite material accounting for mesoscopic inhomogeneity" Journal of Key Engineering Materials. 145-149. 583-588 (1998)
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[Publications] Michihiko Nakagaki,Yadong Wu,and Seiya Hagihara: "Dynamically propagating crack in graded particle dispersed composite modeled by neuro-fuzzy inference" Journal of Key Engineering Materials. 145-149. 333-342 (1998)
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[Publications] 菅原光男、瓜田祐輔、片岡稔、萩原世也、中垣通彦: "ニューラルネットワークによる不定形耐火物内張材の膨張挙動の解析(第1報 非線形有限要素法による不定形耐火物内張材の強度解析)" Taikabutsu. 50-5. 265-274 (1998)
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[Publications] Yadong Wu,Michihiko Nakagaki: "Thermo-mechanical property model for particle/fiber reinforced composite" Proceedings of International Conference on Engineering Science 98. II. 1371-1376 (1998)
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[Publications] 金子優美、呉亜東、中垣通彦: "微視的な局所分布を考慮した複合材料の損傷挙動" 日本機会学会M&M'98材料力学部門講演会. B. 37-38 (1998)
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[Publications] 呉亜東、中垣通彦: "任意配向性をもつ短繊維分散複合材料の弾塑性構成則モデル" 日本機会学会M&M'98材料力学部門講演会. B. 155-156 (1998)
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[Publications] 小野進、呉亜東、中垣通彦、小金丸正明: "粒子/繊維分散複合材料の熱膨張モデル" 日本機会学会M&M'98材料力学部門講演会. B. 245-246 (1998)
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[Publications] 呉亜東、中垣通彦、小野進: "偏り分布する繊維分散複合材料の挙動と構成則モデル" 日本機会学会第76期全国大会講演論文集. I. 463-464 (1998)