1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650110
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Research Institution | KAGOSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
戸谷 眞之 鹿児島大学, 工学部, 教授 (90026279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 美紀男 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30274856)
有冨 正男 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60094116)
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Keywords | 積層材料 / 層間はく離 / 固有振動数 / 固有モード / はく離進展 / 相互接触 / エネルギー解放率 |
Research Abstract |
本研究では、端部はく離を有する異種材積層はりが横衝撃荷重を受ける場合、初期はく離長さがはく離進展に及ぼす影響を、実験および数値解析により調べた。実験においては、はく離進展が生じる入射荷重を測定し、最大入射荷重と初期はく離長さおよび進展距離との関係を得た。その結果、はく離進展が生じにくい初期はく離長さの領域が存在することが見い出された。一方、数値解析においては、はく離部を全面接触と考え、ローカルコンプライアンス法を用いた有限要素法により、エネルギー解放率の数値解を求めた。得られたエネルギー解放率と初期はく離長さとの関係より、はく離進展が生じにくい領域が存在することが示され、実験結果と数値解析は一致している。したがって、数値解析によりはく離進展の予測が可能であることがわかった。 また、初期内部はく離を有する異種材からなる積層はり、および円形はく離を有する積層円板の自由振動を研究した。上下のはりおよび板は相互に接触していると仮定して、はく離長さ(または直径)、はく離位置および構成材料の弾性係数が固有振動数と振動モードに及ぼす影響、はく離部分における相互接触力分布について理論解析を行ない、あわせて実験を行なった。理論および実験結果は良く一致しており、本研究で用いた解析モデルの妥当性を示している。この研究は、材料の振動挙動の変化から、はく離の長さ(直径)とその発生位置を特定する手掛かりを与えるものである。
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