1998 Fiscal Year Annual Research Report
粉末射出成形プロセスによる形状記憶素子開発に関する研究
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09650122
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
京極 秀樹 近畿大学, 工学部, 助教授 (10258056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 眞一郎 近畿大学, 工学部, 教授 (70140316)
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Keywords | 形状記憶合金 / Ti-Ni合金 / 粉末射出成形 / 焼結 / 密度 / 機械的性質 / 回復応力 / 回復ひずみ |
Research Abstract |
本研究では,Tl-Nl系形状記憶合金を対象として高密度かつ複雑形状付与ができる粉末射出成形法による焼結体の作製条件,特にバインダの選択,脱バインダ条件および焼結条件を検討した.また,放電プラズマ焼結法による焼結条件について検討した.これらの方法で得られた焼結体の機械的性質について調べるとともに形状記憶素子作製のための基礎となる形状記憶特性について調べた. 実験には,原料粉末として平均粒径23μmのガスアトマイズTI粉末および平均粒径2μmのカーボニルNl粉末を用いたが,昨年度と異なり低炭素で球状のカーボニルNl粉末を用いた.放電プラズマ焼結法の場合には,TlよびNl粉末の混合をV-ブレンダ法およびボールミル法とし,これらが焼結体の組織に及ぼす影響についても調べた.また,メカニカルアロイング(MA)法により作製した合金粉末による焼結体の作製も試みた. 粉末射出成形法による結果では,昨年度の結果と比較すると,引張強さ200Mpa程度まで改善でき,形状回 復機能も十分有していることがわかった.しかし,素粉末混合による粉末射出成形法では,十分な焼結密度を得にくいため,放電プラズマ焼結法により焼結体を作製し,その機械的性質および形状記憶特性について調べた.焼結条件および熱処理条件を十分に検討した結果,引張強さ500MPa以上,伸び6%以上を有する優れた焼結体を作製することができた.形状記憶合金素子の応用に重要な応力-ひずみ関係,ひずみ-温度関係などを検討した結果,回復応力200〜250MPaで繰り返し特性にも優れたTlNl形状記憶合金を作製できた.さらに,MA粉末による焼結体の作製を試みたが,現状の粉末では炭素が多いため炭化物を形成し,高強度ではあるが十分な形状記憶特性は得られなかった.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.KYOGOKU: "Fabrication of TiNi Shape Memory Alloy by Spark-Plasma Sintering and its Thermo-mechanical Properties" Proceedings of 1998 Powder Metallurgy World Congress,Granada. Vol.5. 431-436 (1998)
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[Publications] 京極秀樹: "放電プラズマ焼結法によるTiNi形状記憶合金の作製とその熱・力学特性" 日本機械学会論文集(A編). 65・632(掲載決定). (1999)