1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650133
|
Research Institution | YAMANASHI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大内 英俊 山梨大学, 工学部, 助教授 (30126312)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河西 敏雄 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (10152612)
長田 佐 山梨大学, 工学部, 助手 (90115311)
|
Keywords | 研磨 / 砥粒 / ラッピング / 加工監視 / 表面粗さ / 圧電セラミックセンサ / 音響振動 / ヘルツの接触理論 |
Research Abstract |
音響・振動計測による研磨加工の監視法を提案し,測定技術の確立,発生音響・振動の周波数分布の解釈,および監視周波数の特定などついて以下に示す結果が得られ,監視技術を確率することができた. 1. 測定技術確立 微弱かつ高周波域までの音響を精度よく測定するため,研磨用重錘としてホーン状と円柱状のジグを設計した.前者は音響増幅,後者は共振を避けることを主に考えている.それらに圧電セラミックセンサあるいは加速度センサを取り付け,周波数100kHzまでの振動を調査可能とした. 2. 音響・振動の周波数分布の解釈 模擬ラップと加工物の間にラップ剤をいれ,ラップを回転させずに上下振動を与えると,加工物は砥粒接触部を等価ばねとして固有振動数が1.5〜2kHzの2次系の振動を起こした.砥粒径分布を実測し,接触に関与すると思われる砥粒の個数を推定し,へルツ応力理論に基づいて接触部を等価ばね定数と考え,加工物を1つの質量と見なし,平均砥粒径,ラップ圧力などが固有振動周波数に及ぼす影響を定式化することができた.次に,ラップをわずかに回転させると音響・振動の様相は急に変わり,0.5〜4kHzに分布するようになった.砥粒が移動し接触状態が刻々変化するためと考えられる. 3. 監視周波数の特定 加工条件として,砥粒径,ラップ圧力,ラップ速度を変えて周波数分布を調べたところ,加工状況に関連して発生する音響のピーク周波数は0.5〜2kHzにあること,そのピークのデシベル値は加工面の表面粗さと一次の関係にあることが分かった.
|
-
[Publications] 長田 佐: "圧電セラミックセンサによる研磨加工中の監視(第3報 発生音響周波数について)" 山梨講演会講演論文集. 117-118 (1997)
-
[Publications] 長田 佐: "圧電セラミックセンサによる研磨加工中の監視(第2報)円すいホーンを利用した音響検出)" 精密工学会誌. 63・12. 1710-1714 (1997)
-
[Publications] 長田 佐: "研磨加工における発生音響周波数" 1998年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. 571 (1998)
-
[Publications] 長田 佐: "研磨加工中における発生周波数に関する研究" 1998年度砥粒加工学会学術講演会講演論文集. 423-424 (1998)