1998 Fiscal Year Annual Research Report
CCD顕微鏡内摩擦実験によるセラミックス薄膜の摩耗のマイクロメカニズムの解析
Project/Area Number |
09650156
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
堀切川 一男 山形大学, 工学部, 助教授 (60173605)
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Keywords | セラミックス / 薄膜 / 摩耗 / 摩耗形態 / 摩耗機構 |
Research Abstract |
本研究の目的は,研究代表者の開発したCCDマイクロスコープトライボシステムを用いてセラミックス薄膜の潤滑下での摩擦実験を行い,微視的摩耗過程の連続観察に基づき,輻広い荷重・すべり速度条件下における微視的摩耗形態の種類とそれらの機構を総合的に解明することである. 平成10年度は,現有のCCDマイクロスコープトライボシステムを用いて,ベースオイルで潤滑下で,アルマイト薄膜材料とダイヤモンドピンとの往復繰返し摩擦実験を行った.種々の荷重,すべり速度条件下で実験を行い,摩耗粒子の発生過程をCCD顕微鏡により直接観察し,同時に摩擦係数の変化も測定した. 得られた主な結果は,以下の通りである. (1) 荷重Wが臨界荷重W_<c2>以上では,一回目の摩擦から被膜の剥離(Spalling)を生じる. (2) 荷重Wが臨界荷重W_<c1>以上かつW_<c2>未満では,繰り返し摩擦後に被膜の剥離(Spalling)を生じる. (3) 荷重Wが臨界荷重W_<c1>以下では,被膜の剥離は生じず,被膜自身の摩耗が生じる. (4) 被膜自身の摩耗には,見掛けの接触圧力と見掛けのせん断応力の作用による大規模な脆性破壊型摩耗(Flake formation)と,真実接触圧力と界面せん断応力の作用による局所的な脆性破壊によるマイルドな摩耗(Powder formation)の2種類が存在する.
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