1998 Fiscal Year Annual Research Report
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09650168
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Research Institution | NAGASAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
浦 晟 長崎大学, 工学部, 教授 (40037825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 明 長崎大学, 工学部, 助手 (30108344)
川添 強 長崎大学, 工学部, 助教授 (40253629)
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Keywords | 表面改質 / 耐衝撃摩耗 / 引っ掻き試験 / PVD法 / CVD法 / スパッタリング / イオンプレーティング / イオン注入 |
Research Abstract |
トライボロジー環境下で使用される表面改質材の摩耗特性のうち、衝撃強度とはく離強度を中心に系統的な実験を行い興味あるいくつかの知見をえた。 供試材の選定については、多くの表面被覆法、改質法について、検討したくPVD法(スパッタリング、イオンプレーテイング、イオン注入、)CVD法(熱CVD、プラズマCVD)拡散処理法、溶射法等による成膜材を用いた。衝撃に関しては膜の厚さと膜を施している母材との関係により著しい差異を生ずることが明らかになり成膜法の選択が重要であることが明らかになったが、さらに膜の接着度合い如何も無視できず、各膜質について軽荷重下での引っ掻き試験も行った。この試験においては引っ掻き圧子ダイヤモンドの接触径が小さいか、圧子への荷重が大きい場合は、圧子の膜貫通により膜なしの母材での摩擦になり摩擦が大きくなる。すなわち、膜が容易に破損する場合は摩擦上昇による早い損傷に至ることが明らかになった。また、特にDLCやMoS2は荷重を受けた後、変形量が大きくなる圧痕周辺部においてはコーテイング膜に亀裂が生じやすい。はく離による膜の脱落がある。TiCN膜やTiN膜は荷重下での母材の変形にも被覆材が容易に追随し、膜の接着性の強さ、PVDコーテイング法の優れている点が明らかになった。しかしこの試験の結果、母材との境界におけるいわゆるはく離は一般には、顕著ではない。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] URA,Akira: "Experimental Analysis of Purcussiue Impoct Wear Mechan" Proc.Int,Tri Conf.Yokohama 95. 247-252 (1996)
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[Publications] 浦 晟: "表面改質による耐摩耗性の向上" トライボロジスト. 34,5. 24-27 (1989)
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[Publications] A.Ura,T.Kawazoe,et.al: "The Effect of Retainer on Threc Dimensional Motion of ABall in Thrust Ball Bearing" Proc.World Tribology Conference. London. 278-279 (1997)
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[Publications] 浦 晟,川添,中嶋: "表面改質膜の耐衝撃摩と引っ掻き損傷" 日本トライボロジー会議予稿集. 東京. 374-377 (1998)
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[Publications] 浦 晟,川添,中嶋: "軟材のフレッティング損傷に関する研究" 日本機械学会九州支部・講演論文集. NO988-1. 358-361 (1998)
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[Publications] 浦 晟,川添,安積: "低荷重下の摩擦についての研究" 日本機械学会九州支部講演論文集. 998-1. 372-375 (1998)
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[Publications] 浦 晟(分担): "摩耗機構の解析と対策" テクノシステム社, 528-550 (1994)