1998 Fiscal Year Annual Research Report
ランダムフーリエモード法と確率モデルによる物質や微粒子の乱流拡散に関する研究
Project/Area Number |
09650183
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
酒井 康彦 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (20162274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 尚史 信州大学, 工学部, 講師 (90262857)
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Keywords | フーリエモード / 確率過程モデル / 混合 / 拡散 / 一様乱流 / 円柱 / 急激変形理論 / 管内乱流 |
Research Abstract |
平成10年度の研究は前年度の継続として計画され遂行された.以下に研究の進展状況をまとめる.目的(A)均一平均流速を有する3次元乱流中の物体周りのプルーム拡散場の計算 物体まわりのプルーム拡散場の計算は主に、ランダムフーリエモード法により行われた。まず流れ方向に乱れ速度rms値と長さスケールが変化する実際に近い格子乱流場をランダムフーリエモード法により発生させ、ついでこれに急激変形理論を組み合わせることにより、2次元円柱まわりの乱流場を構成することに成功した。次に、この流れ場を使用して、実際に円柱に垂直に衝突する点源プルーム拡散場の計算を行った。その結果、よどみ線上の平均濃度の減衰はよく実験と合うが、全体としてのプルームの広がりが実験よりかなり小さくなった。これは物体後流のカルマン渦の影響をモデル化していないためであると考えられる。なお、物体周りの拡散場とは別に変動濃度場の計算法の開発を目的として、確率密度関数法(Pdr法)による格子乱流中の反応性混合層の数値計算が行われ、実験とよく合うことが示された。今後は円柱周りの拡散場への応用を試みる予定である。 目的(B)急激変形理論を用いた複雑乱流場の運動学的計算法の確立とその拡散場シミュレーションへの応用 本年度は、せん断の無い安定成層乱流について急激変形理論解の検討を行った。その結果、安定成層乱流について、非粘性の場合、粘性・拡散の効果のある場合について、スペクトルの変化を計算することができ、ランダムフーリエモード法による乱流場、拡散場計算への応用が可能であることがわかった。 なお、前年度に引き続き、当初の計画以外に、確率過程モデルの応用として、円管乱流中の物質拡散場の計算も行われ、またpdf法による変動濃度場の計算も試みられた。
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[Publications] 酒井康彦: "円管内スカラー拡散場の確率シミュレーション" 日本機械学会東海支部第47期総会講演会講演論文集. 983-1号. 125-126 (1998)
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[Publications] Y.Sakai: "Turbulent Diffusion in the Pipe Flow by the Stochastic Lagrangian model" Advances in Turbulence VII (Proceedings of the 7th European Turbulence Conference). 547-550 (1998)
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[Publications] J.C.Vassilicos: "Kinematic Simulations" Advances in Turbulence VII (Proceedings of the 7th European Turbulence Conference). 581-584 (1998)
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[Publications] 鈴木健: "ラグランジュ的な粒子速度の関係を用いた2粒子対確率過程モデルによる変動スカラ場の数値シミュレーション" 日本機械学会論文集(B編). 64巻・625号. 2828-2835 (1998)
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[Publications] 酒井康彦: "ランダムフーリエモード法によるプルーム変動スカラー場の数値シミュレーション" 日本機械学会論文集(B編). 64巻・628号. 3970-3977 (1998)
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[Publications] Y.Sakai: "Stochastic Simulation of Reactive-Scalar Mixing Layer in a Grid Turbulence by the Paf Method" Proceedings of 3rd ASME/JSME Joint Fluids Engineering Conference(発表予定). (1999)