1997 Fiscal Year Annual Research Report
超音速ジェット中で発生するキャビティ・トーンによるスクリーチ・トーンの制御
Project/Area Number |
09650187
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梅田 吉邦 京都大学, 工学研究科, 助手 (30026132)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 隆次 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20026339)
|
Keywords | 超音速ジェット / キャビティ・トーン / スクリーチ・トーン / 騒音軽減 |
Research Abstract |
現在米国を中心に次世代超音速ジェット旅客機の開発研究が行われている。その推進力として用いられる超音速フリー・ジェットから非常に強力なスクリーチ・トーンが放射される。この音はジェットの周辺部を下流へ移動するコヒーレントな渦構造とジェットの外部の大気中を上流へ伝わる音波とから成るフィードバック・ループにより、超音速ジェットが自励振動する結果として放射されることが知られている。このような強力な音の放射は、空港周辺での深刻な騒音公害を生ずるのみならず、航空機の疲労破壊をもたらす危険性もあって、安全運行上の観点からも好ましくない。このため、世界各国で、この強力な騒音の軽減のための研究が盛んに行われている。本研究は、このような騒音軽減を目的として行っている。本年度はその第一段階として、新設された無響室内で高圧空気を矩形ノズルから噴射させて超音速フリー・ジェットを作り、それから放射されるスクリーチ・トーンの音圧および周波数を種々の噴射マッハ数において測定した。次にノズル内および外壁の種々の位置に設置した矩形のキャビティの上を種々の速度で高速気流を通過させたときに発生する自励音の一種であるキャビティ・トーンと前述の超音速フリー・ジェット中で発生するスクリーチ・トーンとの干渉効果を調べた。その結果、一般にノズル外部にキャビティを設置した場合には、フリー・ジェットの場合に比べてスクリーチ・トーンが著しく増音されるのに対して、キャビティをノズル内部に設置した場合には、かなりの減音効果が得られることが認められた。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Y.Umeda and R.Ishii: "Oscillation modes of supersonic multijets" J.Acoustical Soc.America. 101. 3353-3360 (1997)
-
[Publications] R.Ishii, Y.Umeda, S.Tanimoto and M.Yuhi: "Generation and convection of vortices in unsteady supersonic circular jet" Proc.Transport Phenomenon in Thermal Science and Process Engineering(Kyoto). 251-255 (1997)