1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650190
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
吉野 章男 鳥取大学, 工学部, 教授 (60032017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 博 鳥取大学, 工学部, 助手 (60108793)
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Keywords | ストリップ連鋳法 / 回転円柱 / 薄層水流 / 水面波 / 微小振幅波 / 測定 |
Research Abstract |
回転円柱面上で、直接薄板を製造するストリップ連鋳法の試みの中で、重要な問題の一つは、液面に発生する波と流れの乱流遷移である。このうち本研究では乱流遷移よりも小さいレイノルズ数(或いはブルード数)で発生する水面波の測定を行った。 微小振幅波の測定は、レーザ・ビームを円柱表面に垂直にあて、その拡散反射波の光路が水面で屈折するという原理を用いて行った。この光学的方法は、数値シミュレーションにより、測定値の精度がよいことは分かっていた。しかし、測定値のFFT処理の結果及び更に詳細な数値シミュレーションにより、測定値は円柱が回転しているときには回転振動の影響を受け、更に2種類の波が共存するときには、非測定対象の波の影響も予想以上に大きいことが明らかとなった。そのため円柱を止めた状態で光学的方法と探針法の両方法による同時測定を行い、コヒーレンス関数、位相遅れ角などを比較した結果、波長が10mm程度以上(実験では300Hz程度以下)の波であれば探針法でも光学的方法と比べて遜色ない程度の精度で微小振幅波を測定できることが分かった。円柱表面上の薄層水流に発生する水面波は波長が比較的長いものから順次発生することが従来の実験から分かっているので、以後探針法を用いて実験をすすめた。 簡単な安定性解析の予想どおり、波長の長い波ほど増幅しやすいことが分かった。 一方、Pedley(J.Fluid Mech.,Vol.30,Part I(1967))は無重力下の回転自由表面の水面安定性解析を行っているが、本研究でもこれを参考にして重力下の円柱面上の水流の自由表面の安定性解析を行った。しかし、解析の途上Pedleyの考え方に欠陥があることが判明したので、現時点では安定性解析をやり直している。
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