1997 Fiscal Year Annual Research Report
低干渉光源を利用した2焦点光ファイバ流速ベクトル測定法の研究
Project/Area Number |
09650197
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 和博 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (80171742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 洋 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (20151665)
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Keywords | 低干渉 / スーパールミネッセントダイオード / SLD / 光ファイバ / 干渉スペクトル / レーザ / 流体計測 / トラバース測定 |
Research Abstract |
低干渉光源SLD(スーパールミネッセントダイオード)を用いたこれまでの単焦点光ファイバ測定システムでは,光散乱粒子の種類のみならずノイズの除去法にも問題があった.今回,2焦点光ファイバ流速ベクトル測定法の研究を遂行する中,以下の成果を得た. 1.光散乱粒子:従来,ポスターカラーの粒子を使用していた.この粒子径は50μm以下と大きく,方向によって径の違いが激しいため,出力信号の再現性に乏しい結果が得られていた.これを是正するため,新しい光散乱粒子として模擬生体試料(イントラリピッド)を用いることにより,再現性のある結果が得られ始めた. 2.ノイズの除去:ノイズ成分の除去に画期的な手法を用いて最適化することにより,干渉スペクトル波形の形状が理想的なものとなった. この1.及び2.により,次のステップである2焦点光ファイバ流速ベクトル測定法の基礎を確固とした.また,付属して以下の成果も得た. 3.干渉スペクトルはプローブ光の多重散乱により,後方になるほどその形状がなだらかになる傾向があることは,イントラリピッドを用いても変わらないことがわかった. 4.トレーサ濃度は数%程度が適当であることがわかった. 5.流路壁面の存在は,信号処理の結果から正確に求めることができることがわかった. 6.壁面から40μmおきに流速に対応する各信号のスペクトルが得られることがわかった. 7.このスペクトルと流速を対応させる換算係数の設定に,更なる検討が必要であることがわかった.
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Research Products
(1 results)