1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
門 久義 鹿児島大学, 工学部, 教授 (40047634)
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Keywords | 固気二相流 / 火山灰 / 空気噴流 / 壁噴流 / 人工芝 / 清掃機 / 可視化 / 画像処理 |
Research Abstract |
実験方法の概要 降灰除去機のモデル実験装置は,幅約0.3m,長さ約1.6mで可変速のベルトコンベアと集塵機,ルーツブロアから成る。コンベアベルトは滑らかな表面のものと人工芝を張り付けたものを用いた。検定されたホッパーから一定量の降灰をベルト上に散布して所定の速度で送り,ホッパーの下流位置には人工芝面に対して空気噴流を吹き付けるためにステンレスパイプを取付けた。微小円形噴流により吹き上げられた降灰の3次元固気流動現象を切断して観察するためにスリット光を用い,白く着色された降灰によって可視化を行った。可視化された流動現象を高速度ビデオカメラにより撮影し,得られた画像をコンピュータにより解析した。 2.研究成果の概要 (1)平板上の降灰粒子に1本の吹付け管で噴流を吹き付けた場合,吹付け管前方断面では吹付け流速を50〜90m/sの範囲で増加させると粒子の飛散開始位置は遠ざかり,飛散速度が増加し飛散角度は80°から70°へ減少する。また,清掃速度(コンベアベルトの速度)が増加すると吹付け管の方に巻き込むように飛散する粒子が増す。 (2)人工芝の降灰粒子に1本の吹付け管で噴流を吹き付けた場合,(1)で見られた吹付け管の方に巻き込むように飛散する粒子はほとんどない。吹付け管前方断面では吹付け流速を50〜90m/sの範囲で増加させると粒子の飛散開始位置は(1)の場合より遠方となり,飛散速度が増加し飛散角度は55°から〜30°へ減少する。 (3)人工芝の降灰粒子に3本の吹付け管で噴流を吹き付けた場合,吹付け管前方断面の粒子挙動は(2)の場合とよく似ているが,吹付け管の中間前方断面では,吹付け流速の変化に係わらず粒子の飛散開始位置は吹付け管の極く近傍となり,飛散速度が低く飛散角度は80°程度と高い。清掃速度が増加すると,(1),(2)の場合とは逆に飛散位置が遠ざかり,飛散速度がかなり増加し飛散角度は低下する。 3.今後の研究計画 平成10年度には,人工芝面に平行な流れ(吸込み気流)がある場合について詳しく調べる。すなわち,人工芝から吹上げられた降灰が吸込み気流により搬送されるプロセスを流れの可視化によって解明し,降灰の吹上げと搬送のメカニズムとその最適な条件について明らかにする。
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