1999 Fiscal Year Annual Research Report
高衝撃性渦キャビテーション気泡のエロージョン機構と気液二相系渦構造
Project/Area Number |
09650208
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Research Institution | KANAZAWA INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
佐藤 恵一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (50113030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 康弘 金沢工業大学, 工学部, 助手 (00319039)
新谷 一博 金沢工業大学, 工学部, 教授 (80139758)
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Keywords | キャビテーション / 壊食 / 渦 / 気液二相流 / 気泡 / 非定常性 / 衝撃 / 高速液流 |
Research Abstract |
本研究においては,種々のキャビテーション気泡形の中でも高衝撃性を示すものとして注目されている渦キャビテーション気泡に着目し研究を進めた。キャビテーションによるエロージョンに直結する高衝撃を引き起こすものとして,非定常的な流れ場の存在が上げられる。渦キャビテーションの放出がその代表的なものであると予想され,円筒オリフィス内流れ,収縮拡大流路内流れ,スプリッタ板付き円柱まわりの流れを取り上げ,その流路内に生じる剥離渦キャビテーションについて実験的研究を行なった。 既存のキャビテーションタンネルおよび気泡崩壊挙動一衝撃圧同時計測システムを用いて上述の流路に生じるキャビテーションのそれぞれに対して発生・成長・崩壊・衝撃発生について詳細な検討,特に剥離渦内に生じた気液二相系渦流れの特異な挙動を調べた。また,角柱などの後流に生じる渦キャビテーション気泡群の発する衝撃によるエロージョンの直接計測を試みて,エロージョン痕について検討した。 これらの研究成果によれば,従来,翼形などで示されてきた渦放出挙動が円筒オリフィス内流れのような拘束の強い軸対称内部流れにおいても存在し高衝撃発生に直接関与していること,そしてリエントラント流れと渦放出とのより一般的な関係およびそれらと衝撃との関係の明確に示した。なるべく1回のエロージョンに対応する痕観察を試みた結果,1回の渦キャビテーションの崩壊そしてアタックにより集団状のピット群が現われ得ること,1個のピットの形状はきれいな円錐状をしている場合が多いことなどを明らかにした。
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[Publications] 佐藤恵一: "軸対称剥離渦流れにおける衝撃性気泡の挙動"日本学術会議弟10回キャビテーションに関するシンポジウム. 145-148 (1999)
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[Publications] 佐藤恵一: "Impulsive Behavior of Cavitation Bubbles in a Cirucular Cylindrical Orifice Flow"ASME-Paper FEDSM00-11023. (発表予定). (2000)