1998 Fiscal Year Annual Research Report
気泡微細化沸騰における気泡挙動と熱伝達の機構に関する研究
Project/Area Number |
09650219
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊谷 哲 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (30134026)
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Keywords | 伝熱 / 沸騰 / サブクール / 気泡微細化 / 圧力変動 / 気泡挙動 / 画像処理 |
Research Abstract |
通常のCHFよりやや伝熱面温度の高いところで、50MW/sqmK以上の高熱流束を実現する気泡微細化沸騰について、本研究ではこれを、気泡崩壊時に発生するマイクロジェットによる液体の伝熱面への強力な供給により、固液接触がCHF以上の高温、高熱流束まで維持されて生じるものと考え、気泡の成長、崩壊の挙動をより詳細に観察するとともに、その時の圧力変動および伝熱面直上での局所温度変動を同時に測定することにより、マイクロジェットの存在を確認するとともに、その解析から伝熱の機構を考察することを目的とする。 本年度は昨年度に引き続き、水平上向き伝熱面に沿って横からサブクール水を並行に供給する系について、さらに広範囲に流速とサブクール度を変化させながら、気泡微細化領域での気泡の成長、崩壊の挙動を高速ビデオに13,000コマ/秒程度で撮り、同時に伝熱面近傍の液体中の圧力変動との同期測定を行った。その結果、S-MEB Iでは圧力変動の波形にはいくつかのピークが存在し、それらが先頭の比較的大きなピークと、それに続くやや小さい複数のピークの一連からなるピーク群の繰り返しで、気泡の崩壊直後に圧力が鋭いピークをもつ形で大きく上昇することが明らかになった。これらの特徴は、蒸気爆発で観測されるものと良く似たものである。 また、高速ビデオカメラで取り込んだデータを画像処理により解析し、気泡挙動を数値的に表すことを試みた。大きな気泡が伝熱面上に安定して存在する場合を除き、かなりの程度の評価が、特に崩壊過程について可能であることが示された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 兎原・熊谷: "気泡微細化沸騰における気泡挙動と個液接触" 第35回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 1巻. 165-166 (1998)
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[Publications] Kumagai,Kawabata,他2名: "Temperature and Pressure Fluctuation Associated with Bubble Motion in Microbubble Emission Boiling" Proc. 11th International Heat Transfer Conference. Vol.2. 279-284 (1998)
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[Publications] 熊谷・泉・村田: "気泡微細化沸騰における気泡の挙動と熱伝達の機構" 日本機械学会熱工学講演会講演論文集. No.98-7. C-232 (1998)
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[Publications] 熊谷・久保・川崎: "水平および鉛直伝熱面から並行流サブクール水への気泡微細化沸騰" 日本機械学会論文集B編. 64巻627号. 3808-3813 (1998)
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[Publications] 熊谷・久保: "気泡微細化沸騰における気泡の挙動" 日本機械学会論文集B編. 65巻629号. 296-300 (1999)