1997 Fiscal Year Annual Research Report
希薄分散粒子群を含む衝突噴流の乱流輸送機構に関する研究
Project/Area Number |
09650230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
西野 耕一 横浜国立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90192690)
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Keywords | 乱流 / 混相流 / 熱伝達 / 衝突噴流 / 分散粒子群 / 画像計測 |
Research Abstract |
(1)実験装置および計測装置の構築 既存の軸対称衝突噴流水槽を改修し、固体粒子群の連続注入が可能な流路を構築した。熱伝達率測定のための伝熱板を製作し、ステンレスホイルの直接通電加熱によって等熱流束条件を実現した。壁温測定のためにステンレスホイル裏面に多数の熱電対を取り付け、それらの出力を同時サンプリングするための温度測定システムを構築した。 (2)伝熱測定 アルミニウム粒子、スチレン粒子、ガラス粒子を2%の体積割合で水に分散させ、衝突壁面の熱伝達率を測定した。その結果、水単相流の場合と比較して、アルミニウム粒子では熱伝達率が僅かに減少し、スチレン粒子ではほぼ同一であった。他方、平均粒径0.5mmのガラス粒子では10〜15%、平均粒径1mmのガラス粒子では20〜30%の熱伝達率増加が見られた。このような熱伝達率の変化は粒子緩和時間でよく整理でき、粒子緩和時間の増加に伴って熱伝達率が増加することが明らかになった。 (3)速度場測定 2台のテレビカメラを用いたステレオ撮影によって、衝突噴流中の粒子(平均粒径1mmのガラス粒子)の運動を3次元的に測定した。その結果、衝突壁近傍を除く領域では粒子平均速度と周囲流体平均速度との差(スリップ速度)は沈降速度で説明できること、衝突壁近傍では流線曲率による遠心力効果によってスリップ速度が生じること、粒子の拡散は一様乱流中のそれに近いこと、などを明らかにした。
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[Publications] 町田E明男,鳥居薫,西野耕一,遠藤良輔: "固液二相衝突噴流における固体粒子のラグランジュ的挙動に関する研究" 第34回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 1. 189-190 (1997)
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[Publications] マチダEアキオ,鳥居薫, 西野耕一: "気液混相乱流における管内壁への液滴伝達に関する研究" 第35回日本伝熱シンポジウム講演論文集. (発表予定).