1998 Fiscal Year Annual Research Report
スケレタル素反応モデルによる乱流拡散火炎の消炎および再着火機構の解明
Project/Area Number |
09650234
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山下 博史 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40111835)
|
Keywords | スケレタル素反応 / 乱流 / 拡散火炎 / 消炎 / 再着火 / 数値計算 |
Research Abstract |
乱流拡散火炎は実用的に最も多く用いられている火炎であり,その基本的構造を解明することは極めて重要である.ところが燃焼は多くの物理的,化学的過程が複合する極めて複雑な現象であり,未だに十分な解明が行われていない.最近目ざましい発展を遂げている研究手法にコンピュータによる数値計算とレーザ計測技術による実験があるが,これらの手法にはいくつかの問題点が存在する.数値計算においては,乱流モデルの問題と化学反応機構の問題があるが,高次精度の風上差分法と,膨大な詳細素反応機構の重要な骨組みを取り出して構成されたスケレタル素反応モデルを採用することで対応した.一方,実験においては,高速現象に対する撮影および画像処理上の分解能の問題があるが,これまで蓄積した計測技術で対応した.このような手法に基づき,メタン・空気系の乱流拡散火炎の消炎および再着火機構を解明し,特に,消炎・再着火の発生条件を定量的に評価し,各素反応過程の役割を明確にした. 1. 前年度に開発した乱流拡散火炎の計算手法をさらに改良し,三次元流れ場への適用可能性を検討した.三次元計算では,実行時に大きな計算容量および計算速度が必要となるため,研究機関共同利用施設である大型計算機センターの並列型スーパーコンピュータを使用した. 2. 前項1.と平行して,計算コストの安い実用的な計算手法について検討した.このために燃焼反応モデルについて調査し,新しいモデルを構築した. 3. 上記1.および2.の数値計算に対応する実験として,現有のレーザ計測システムと高速度ビデオカメラにより,高速度・高分解能の計測を行った.
|