1997 Fiscal Year Annual Research Report
固体高分子膜による水電解および水素燃料電池の特性改善に関する熱流体的基礎研究
Project/Area Number |
09650236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
恩田 和夫 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50281077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 衡平 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10283491)
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Keywords | 固体高分子燃料電池 / 固体高分子水電解 / 高分子膜の加湿特性 / 発電特性 / 水電解特性 / シュミレーション |
Research Abstract |
面積10cm^2の固体高分子膜を用いた燃料電池と水電解の単セルをそれぞれ製作し、運転装置に組込み、室温から80℃までセル温度や加湿温度を変えて、発電特性と電解特性を計測した。燃料電池は白金を担持した炭素電極を接合した厚さ20μmの高分子膜と、厚さ100μmのガス拡散炭素電極を金メッキSUS316溝付通電板で挟んだ。水電解セルはアノードにPt/Ir触媒電極と500μmのTi繊維焼結給電体、カソードにPt触媒電極と500μmのSUS316繊維焼結給電体とし、厚さ178μmの高分子膜を白金メッキSUS316溝付通電板で挟んだ。燃料電池のセル温度及び加湿温度を60℃の時、電流密度0.8A/cm^2、燃料利用率80%で出力電圧0.59V、出力密度0.46W/cm^2、高位発熱量基準32.1%の優れた発電効率を得た。水電解セルの温度80℃、電流密度1A/cm^2、水電解率6%の時、電解電圧1.78V、電圧効率83.7%、電流効率96.8%、電解エネルギー効率81.0%と言う優れた値を得た。固体高分子膜の湿潤状態により変化する膜の導電率や、水分子の電気泳動、ガス拡散係数を考慮した燃料電池の発電特性の解析では、流れに沿って水素濃度、酸素濃度、水蒸気濃度が変わるため、膜の湿潤状態が大きく変わり、電流分布が特異な挙動を示す事が判明し、水分管理が重要である事を再確認した。発生酸素、水素や水蒸気、水野質量収支、膜と流体との熱収支を考慮した水電解の解析では、水の蒸発潜熱が大きいため、膜の電流流れ方向も流体の流れ方向も最大0.2℃の温度差しかつかず、燃料電池と異なり電流分布や濃度分布は一様である事、測定した過電圧は信頼できる事など重要な結果を得た。現在、電極と固体高分子膜の接合面における触媒も含めた断面構造をSEMなどで調査している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 前田俊博: "小型固体高分子燃料電池に関する基礎実験" 1997年度電気関係学会東海支部連合大会. 57- (1997)
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[Publications] 小濱美咲: "小型固体高分子水電解セルによる水素製造の基礎実験" 1997年度電気関係学会東海支部連合大会. 58- (1997)
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[Publications] 恩田和夫: "純水素利用燃料電池発電システムの検討" 第14回エネルギーシステム・経済・環境コンファレンス. 255-258 (1998)
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[Publications] 前田俊博: "固体高分子燃料電池の温度・加湿特性と数値解析" 平成10年電気学会電力・エネルギー部門大会. (1998)
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[Publications] 小濱美咲: "固体高分子電解セルの温度特性と電流分布解析" 平成10年度電気学会電力・エネルギー部門大会. (1998)