1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650238
|
Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中部 主敬 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80164268)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲岡 恭二 京都大学, 工学研究科, 講師 (60243052)
鈴木 健二郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (00026064)
|
Keywords | 縦渦 / 斜め衝突噴流 / 伝熱現象 / 感温液晶 / レーザー計測 |
Research Abstract |
熱エネルギー有効利用を図る方策の根本原理の一つは,熱機関の作動流体温度を可能な限り高く保った状態で利用することにある.この応用例の一つに高温ガスタービンの開発が挙げられるが,そのタービン翼を内側から衝突噴流によって冷却する技術の向上に応用できるよう,縦渦を活用した噴流衝突熱伝達の促進法に関する実験的研究を行った.昨年度,この研究の初期段階において行った予備的な実験によって設定した実験パラメータの組み合わせに基づき,引き続き,流れの速度分布を測定した.その際,昨年度導入したトラバース台に二次元レーザードップラー流速計を搭載して,テストセクション断面内での二方向速度成分を同時に測定した.本研究で扱う衝突噴流の噴出方向は伝熱面に対して,従来からのような垂直ではなく,強い縦渦が発生するように垂直よりも浅い角度(ピッチ角)で,かつ,主流に対してもある角度(スキュー角)をつけた.実測結果においても,その速度分布図から噴流自らが誘起する一対の互いに反対方向に回転する大規模な縦渦の存在が明らかになった.さらに,得られた速度成分の時系列信号に各種統計解析ならびにスペクトル解析を施し,速度の変動成分や乱れエネルギーについても導出し,縦渦の存在位置との対応を調べた.一方,伝熱板温度の測定についても,昨年度から検討してきたニューラルネットワークによる感温液晶の色一温度変換法を用い,本年度導入したパーソナルコンピュータを利用して伝熱板表面の熱伝達率分布を求めた.その結果から,熱伝達率の高い領域は縦渦の存在領域や速度ベクトルの分布図などと極めてよい対応を示すことが明らかになった.とズに,噴流の噴出方向に発生する縦渦はもう一方の縦渦に比べて,主流に対するスパン方向への伝熱促進領域拡大に貢献しており,これには伝熱壁近傍の時間平均的な流速分布が強く影響していることが分かった.
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] K.Nakabe,他5名: "Generation of Longitudinal Vortices in Internal Flous with an Incined Impinging Jct and Enhancement of Target Plate Heat Transfen" International Journal of Heat and Fluid Flous. 19. 573-581 (1998)
-
[Publications] K.Nakabe,他4名: "Visualizations of Obliquely Discharged Et Flows and their Hert Transten Enhancement Regions" CD-Rom Proc.8th Intl Symp.on Flow Visualzation. 172・1-172・7 (1998)