1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650263
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
岡田 養二 茨城大学, 工学部, 教授 (90007774)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 文秀 茨城大学, 工学部, 助手 (50007639)
|
Keywords | 機械振動 / ダンパ / エネルギ回生 / サスペンション / エンジンマウント / 共振回路 |
Research Abstract |
制振効果はよいが、制振エネルギーが大きく費用がかかるアクティブ振動制御を対象に、振動エネルギーを電気エネルギーに回生する回生ダンパの研究に着手した。しかし、アクチュエータの速度が遅い領域では動作せず、回生特性と制振特性が悪化する。さらに高周波領域では、減衰特性が強すぎてしまう。そこで、アクチュエータと回生回路の間に共振回路を挿入し、振動の起こる周波数帯では回生効率を向上させ、それ以外の振動数ではエネルギー回生を行わず、振動特性の悪化を防ぐ。また共振回路による回生効率の向上によって、それほど良いアクチュエータを使わなくても十分に実用になる回生ダンパの完成を目指す。 本年度の成果としては、エネルギー回生ダンパに共振回路を挿入したときの特性を、コンピュータシミュレーションによって確認した。さらに制振系とサスペンション系に対して、共振回路を最適調整する設計方式を確立した。これをシミュレーションと簡単な実験装置に適用し、共振周波数帯域では制振特性と回生効率が向上することを確認した。またサスペンション系では、高周波での振動伝達率を改良される。これらの成果は、国内および国外の学会で発表した。 共振回路を使ったエネルギ回生ダンパの新しい問題として、低い共振周波数の機械系に対して良好な電気共振回路の作成が困難であることが判明した。これに対しては、新しい回路の考案とそのテストを開始した。しかし高い共振周波数の系に対しては効果が大きいので、エネルギ回生ダンパの最初の応用として期待される、エンジンマウントを対象とした新しい実験装置を作成中である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 米村, 岡田: "アクティブダンパのエネルギ回生制御" 日本機械学会講演論文集. 97-1-1. 510-511 (1997)
-
[Publications] 米村, 永井, 岡田: "エネルギ回生動吸振器の研究" 日本機械学会講演論文集. 97-10-1. 173-176 (1997)
-
[Publications] 金, 米村, 岡田: "共振回路を用いたエネルギ回生サスペンションの研究" 茨城講演会講演論文集. 1. 27-28 (1997)
-
[Publications] 永井, 岡田 他2: "エネルギ回生ダンパの研究" 日本機械学会論文集. 63-611. 2237-2242 (1997)
-
[Publications] Y.Okada et.al.: "Regenerative Damper with an Optimally Tuned Resonant Circuit" Proc.of ASME Design Eng.Tech.Conf.'97. DETC97/VIB-3804. 1-8 (1997)
-
[Publications] S.KIM, J.Yonemura, Y.Okada: "Regenerative Suspension System with an Optimally Tuned Resonant Circuit" Proc.of Asia Pacific Vibration Conf.'97. II. 1141-1146 (1997)