1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650272
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金光 陽一 九州大学, 工学部, 教授 (00274514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 浩一 九州大学, 工学部, 助手 (80284537)
雉本 信哉 九州大学, 工学部, 助教授 (30204861)
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Keywords | 磁気浮上 / 微振動 / 制振制御 / 磁気軸受 / 電子顕微鏡 / ロバスト制御 / 半導体製造装置 / 半導体検査装置 |
Research Abstract |
半導体産業で使用する製造装置や検査装置では、サブミクロンの線幅を確実に実現するため、これらの装置へその設置床から進入する微少振動を除去する必要がある。 本年は、走査形電子顕微鏡の鏡筒部程度を想定した200kgの積載質量に対応した磁気浮上除振装置と、原子間力顕微鏡の鏡筒部等の比較的小質量の積載質量を想定した20kgの積載物に対応した小型の磁気浮上除振装置についてコンピュータシミュレーションにより除振特性を検証した。200kgの除振装置は4個の磁気浮上アクテュエータを用い、20kgの除振装置は3個の磁気浮上アクテュエータを用いることにした。 そこで、先ずそれぞれの除振装置の1個の磁気浮上アクテュエータについて、鉛直方向だけの制御設計を行った。制御用のセンサーとしては、磁気浮上アクチュエータに内蔵するしている非接触浮上用の相対変位計とテーブル上の絶対加速度を計測するサーボ形絶対加速度計を用いることを想定した。この設計段階では、(1)積載物の詳細なダイナミックスを十分に得られていない、(2)磁気浮上アクチュエータの非線形特性を線形化する、(3)テーブルの柔軟性を無視し制御次数を下げた制御器を実現したいため、ロバスト制御の理論のなかから、H-∞制御理論を採用して制御器の設計を行った。具体的には制御設計CADを用い、このH-∞設計問題を線形行列不等式を用いて解いた。 それぞれの除振装置についての制御設計後、磁気浮上アクチュエータの非線形性を考慮して除振シミュレーションを実施した。その結果、両除振装置とも、(1)10Hz以下という低周波数床振動を90%以上除去出来ること、(2)磁気浮上アクチュエータ制御電流や、相対変位は許容値内に収まっていること、などを確認した。
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Research Products
(1 results)