1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650275
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
栗田 裕 滋賀県立大学, 工学部, 助教授 (70275171)
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Keywords | 振動搬送 / 自励振動 / 振動機械 / 分散制御 / 協調 / 共振 / 振動制御 / フィードバック制御 |
Research Abstract |
本研究は,大形部品の搬送を比較的小さな振動機械をいくつか組み合せて実現しようとするものであり,搬送装置をコンパクトにし搬送システムをフレキシブルなものにすることを目指すものである。平成10年度は,平成9年度に作成した振動搬送実験装置を用いて,振動機械の共振特性と共振点自動追尾の実験を行うとともに,詳細な数学モデルを作成し,振動搬送のシミュレーションを行った。 まず,被搬送物の質量が共振特性に与える影響を実験で確かめた。被搬送物の質量が振動機械本体に比べて無視できない大きさのときには,振幅が小さいときは共振周波数が低下するが,振幅が大きくなると振動機単体の共振特性に近づくことがわかった。次に,この共振周波数の変化を自動的に追尾するシステムを,変位フィードバックによって発生する自励振動で実現した。常に共振周波数で加振することができ,搬送速度も一定に保つことができることを確認した。また,振幅一定制御を付け加えることにより,従来の強制加振方式に比べて搬送の最高速度を2倍以上にすることができた。さらに,被搬送物の反作用,アクチュエータとして用いた電磁石の特性,負の電流をカットするパワーアンプの特性,自励発振コントローラ,振幅一定コントローラなどを考慮した詳細な数学モデルを作成してシミュレーションを行い,振動機械の共振特性と共振点自動追尾の実験結果と比較検討した。その結果,作成した数学モデルが振動機械の挙動を精度よく表し,振動機械とコントローラの設計や調整に有用であることを確かめた。また,シミュレーションで振動搬送のメカニズムをあきらかにした。 平成11年度は,変位フィードバックの代わりに速度フィードバックを用いて,自動発振とアクティブ制振とを単一のコントローラで実現する。また,複数の振動機械を協調させた振動搬送を実現する。
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