1997 Fiscal Year Annual Research Report
球面超音波モータを用いた宇宙空間及び高真空用マニピュレータの開発
Project/Area Number |
09650287
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
遠山 茂樹 東京農工大学, 工学部, 教授 (20143381)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 正夫 東京農工大学, 工学部, 教授 (10111634)
|
Keywords | 超音波モータ / 宇宙用アーム / 球面モータ |
Research Abstract |
本研究は宇宙空間や高真空用の球面超音波モータを用いたロボットアームを開発する。本年度は真空中でも利用できる球面モータの開発に成功した。以下に成果をあげる。 1.発熱のきわめて少ないステ-タを開発した。従来、ロータにかかる負荷が増すと、1分程で100°Cをこえたが、今回新たに開発したものは、ほとんど発熱はしなかった。 2.出力トルクが大きいステ-タを開発した。有限要素法を用いて、最適な振動モードを求め、ステ-タの最適化をはかった。これにより、φ30mmのステ-タが従来出力トルクが500gcm程度であったが、1,200gcmに増えた。 3.ステ-タを4個組み合わせ、球面モータとした。3自由度をもち、どの方向にもなめらかな回転をすることを確認した。 4.振動ジャイロと加速度計を用いた傾斜計を取り付け、制御を行った。傾斜計はマッチ箱大程で、重量300gである。ロール角、ピッチ角については高精度であるが、ヨ-角については、精度がおとる。ロール角とピッチ角は長時間安定であり1°以内の精度であるが、ヨ-角はドリフトを持ち、駆動中に10°〜20°程ずれてしまうが随時補正をかけて、原点出しをすれば、長時間利用可能と思われる。 以上より、真空中で利用できる基本的なモータは完成した。
|