1997 Fiscal Year Annual Research Report
非厳密時変評価規準を持つ遺伝アルゴリズムによる制御器の自動発生
Project/Area Number |
09650295
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
山本 哲彦 琉球大学, 工学部, 教授 (20045008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中園 邦彦 琉球大学, 工学部, 助手 (80284959)
金城 寛 琉球大学, 工学部, 助教授 (50211206)
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Keywords | 非厳密評価規準 / 遺伝アルゴリズム / 神経回路網 / 倒立振子 / クレーンシステム |
Research Abstract |
非厳密評価規準を持つ遺伝アルゴリズム(GA)による制御器を発生・進化させる方法を倒立振子の振り上げ倒立制御とクレーンシステムの振れ止め制御へ応用した。 1.制御対象である倒立振子システムの振り上げ倒立制御をするニューロ制御器を非厳密評価規準GAを用いて学習させる.GAの特徴を活かすために評価規準をゆるやかなものからきびしいものへと時変的・段階的に適用させ,目的の制御性能が獲得できるように発生・進化させる.制御装置には,振り上げ制御用と倒立制御用の二種類の神経回路網を用意し,制御器を切り替えながら振り上げ倒立制御を行う.進化方法は,はじめに倒立制御用の神経回路網を非厳密評価規準を用いて進化させる.ニューロ制御器が良好な倒立制御能力を獲得したら,倒立制御可能な初期条件を求める.次に,振子をその初期条件内に振り上げるように,振り上げ制御用の神経回路網を十分に進化・学習させる.それぞれの神経回路網を用いて振子の振り上げ倒立制御を行い,シミュレーション実験と実機による実験を通して,本手法の簡便性と有用性を検証した. 2.クレーンシステムにおいて,作業中に吊り荷が左右に揺れると作業効率が低下する.しかし,荷物を揺らさずに作業するということは熟練した作業者でも難しい.そのため,クレーンシステムの振れ止めに対するいろいろな自動制御法が提案されているが,これらの手法の多くは,制御対象であるクレーンシステムが非線形システムであることから,難解な数値計算と多くの数理的な理論を要する。振れ止め制御用の制御器を設計するにあたり,非厳密評価規準GAと神経回路網を組み合わせ,難解な計算や複雑な数理的理論をほとんど使用せずに振れ止め用の制御器を発生・進化させる. ロープ長さを変えながら台車の移動を伴うクレーンシステムの振れ止め制御のシミュレーション実験を行った.また,本手法を用いて構成されたニューロ制御器と同様の条件で設計した最適レギュレータを用いて比較・検証し,本手法の有効性を示した.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] H.Kinjo,K.Nakazono,S.Tamaki and T.Yamamoto: "Nonlinear Controller Using Neuralnet Tuned by GAs with Rough Evaluations" Nonlinear Analysis,Theory Methods & Applications(Proc.2nd World Congress of Nonlinear Analysts). 30・5. 2989-3000 (1997)