1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650307
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Research Institution | IBARAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
奈良 宏一 茨城大学, 工学部, 教授 (80113710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三島 裕樹 茨城大学, 工学部, 助手 (50312773)
林 泰弘 茨城大学, 工学部, 講師 (40257209)
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Keywords | 配電系統 / 分散型電源 / 配電損失 / 供給信頼性 / 停電損失 / 組合せ最適化 / タブー探索 / ブランチ交換法 |
Research Abstract |
本年度は、これまでの研究に引き続き、以下の研究を実施した。 (1)供給信頼性からみた分散型電源の最適配置決定手法の洗練化 昨年度までに開発した分散型電源の最適配置決定手法の高速化を図るために、タブー探索に感度解析を組み込んだ手法を開発した。すなわち、タブー探索で分散型電源の最適配置を探索する際に、感度解析による解候補の絞り込みを行い、手法の探索効率を向上させた。幾つかのモデル系統で数値計算を行い、手法の妥当性を検証した。なお、これらの研究成果は、研究発表欄に示すように、国内外の学会で発表している。 (2)分散型電源が配置された配電系統の負荷切替による損失最小化手法 昨年度までに、損失が最小となる分散型電源の最適な設置箇所と容量を決定する手法を開発してきた。 本年度は、分散型電源が既に配置されている配電系統において、損失が最小となる区間負荷の切り替え(区間スイッチの開閉状態)を決定する手法を開発した。すなわち、分散型電源の配置と出力を固定した場合に、電圧降下と線路電流が許容値を超えないという制約条件のもとで、損失が最小となる区間スイッチの開閉状態を決定する問題を組合せ最適化問題として定式化し、多段ブランチ交換法に基づく解法を開発した。開発した手法は、分散型電源から変電所の方向に向かって流れる電力(逆潮流)も考慮した上で損失の最小化を行っている。また、幾つかのモデル系統で開発した手法を用いて計算機シミュレーションを行った。これらの研究成果は、研究発表欄に示すように、国内の学会で発表している。 (3)これらのアルゴリズムの開発の他に、分散型電源が多数接続された配電系統があるべき姿について調査・検討した。 (4)本研究で開発したアルゴリズムを整理して研究成果をとりまとめ、報告書を作成した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 奈良,林,テン,池田,芦沢: "配電損失最小化を目的とした分散型電源の最適配置"電気学会論文誌B分冊. 120-B,5 (掲載予定). (2000)
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[Publications] K.Nara,Y.Hayashi: "Tabu Search Algorithm for Loss Minimum DG Allocation"Proceeding of the International Conference on Intelligent System Application to Power Systems. 180-184 (1999)
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[Publications] K.Nara,Y.Mishima,J.Hasegawa: "An Optimal Operation for Flexible,Reliable and Intelligent Electrical Energy Delivery System-FRIENDS-"Proceedings of the Third IASTED International Conference on Power and Energy Systems. 267-272 (1999)
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[Publications] 奈良,林,工藤,テン: "配電損失最小化を目的とした分散型電源の最適な配置と容量の決定手法"電気学会 電力技術・電力系統技術合同研究会. PE-99-137. 19-24 (1999)
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[Publications] 奈良,林,村井,蓬田: "事故時の供給信頼性を考慮した分散型電源と電力貯蔵装置の最適配置決定手法"電気学会 電力・エネルギー部門大会論文集(分冊A). 22. 159-164 (1999)
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[Publications] 奈良,林,三島,蓬田: "停電電力量最小化を目的とした電力貯蔵装置間の事故時の電力融通手法"電気学会 電力系統技術研究会. PSE-00-8. 43-48 (1999)