パワーエレクトロニクス技術による長距離くし形電力系統の強化に関する研究

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09650314
• Research Institution: Kyoto University
• Principal Investigator: 垣本 直人 京都大学, 工学研究科, 講師 (70136133)
• Keywords: 電力系統 / パワーエレクトロニクス / 高調波不安定性

Research Abstract

本年度は,静止形無効電力補償装置(SVC)によって生ずる高周波不安定現象について検討を進めた。得られた結果を以下に示す。
1.まず,不安定現象がSVCの同位な特性によるものであることを明らかにした。
2.次に,SVCのコンダクタンスが負になる原因を調べ,それが高周波によるフィリスメ点弧角の変動に基くことを,解析解によって示した。
3.点弧角の変動をのぞくために,PLC(phare-locked-locp)もSVCに組み込み,SVCのコンダクタンスが常に正となること,および高周波不安定性が抑制されることを確認した。
さらに,サイクスタ制御直列コンデンサ(TCSC)に周波数特性について検討を行なった。
1.TCSCとSVCは同じ機構をもつが,異なる周波数をもつことが明らかになった。
2.TCSCの周波数特性を解析的に求める方法を提案し,Yの妥当性をシュミレーション結果との比較により示した。
以上

Research Products

• [Publications] 垣本直人: "長距離くし形系統における内部共振の安定領域" 電気学会論文誌. 118-B・2. 119-126 (1998)
• [Publications] 垣本直人: "長距離くし形系統におけるSSRの可能性について" 電気学会論文誌. 118-B・4. 477-484 (1998)
• [Publications] 垣本直人: "長距離くし形系統の短絡容量に関する理論的考察" 電気学会論文誌. 118-B・6. 728-734 (1998)
• [Publications] 垣本直人: "サイクスタ制御リアタトルの同波数特性に対する理論式" 電気学会論文誌. 118-B・11. 1321-1328 (1998)