1999 Fiscal Year Annual Research Report
規制緩和の電力系統の安定運用に及ぼす影響と対策に関する研究
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09650320
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐々木 博司 広島大学, 工学部, 教授 (10034349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保川 淳司 広島大学, 工学部, 講師 (90225194)
餘利野 直人 広島大学, 工学部, 助教授 (70182855)
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Keywords | 電力の規制緩和 / 独立発電業者(IPP) / 安定度解析 / 電圧安定度 / 託送料金の決定 / FACTS機器の最適配置計画 |
Research Abstract |
最終年となる本年度は、これまでの研究に引き続き、プログラムのさらなる拡張・開発ならびに検証を行い下記の成果を得た。 規制緩和化に伴って導入されるIPP発電機の潮流による種々の不安定要因を解消するために、パワエレを利用したFACTS機器の導入が種々検討されている。そのため、安定度解析プログラムを拡張して、SVC、SVG、TCSCを組み込み、これらFACTS機器の系統に与える影響を定量的に把握する手法を開発している。これらの検証に当たっては、久保川(分担者)の参加した電気学会「電力系統モデル標準化調査専門委員会」において作成された標準モデルを利用している。IPP発電気に設置すべき系統安定化装置の設計法については、系統の振動を積極的に減衰させることを目的として、H∞制御理論を利用し良好な結果を得ている。 また、電圧不安定現象にこれらの手法を拡張し適用する手法についても、より効率的なタップ変圧器の分散型制御方式を提案し、その制御性能が優れていることを立証した。さらに、FACTS機器の最適配置計画の重要性を指摘し、問題解放の枠組みを提案すると共に、Benders分解法による効率的な解法を考案し、よい結果を得ている。 IPP等の電力を託送する際、託送料金の合理的な計算手法として、主・双対内点法に基づいた短期限界費用の計算プログラムを開発し、その有効性を確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 佐々木博司: "線路セキュリティを考慮した発電機起動停止計画に関する研究"平成11年 電気学会電力技術・電力系統技術合同研究会. PSE-99-86. 19-24 (1999)
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[Publications] 餘利野直人: "Robust H ∞ supplementary controller of SVC for improving power system damping"Proceedings of International Power Engineering Conference 99. 375-380 (1999)
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[Publications] 餘利野直人: "A new method to compute closest loadability limits in electric power systems"Proceedings of 13th Power Systems Computation Conference. 456-462 (1999)
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[Publications] 餘利野直人: "変圧器タップ群の自律分散型ファジィ適応制御"電気学会論文誌B. 119B-12. 1455-1461 (1999)
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[Publications] 餘利野直人: "電圧安定性を考慮したFACTS機器の最適配置計画に関する研究"平成11年 電気学会電力技術・電力系統技術合同研究会. PSE-99-56. 21-26 (1999)
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[Publications] 久保川淳司: "主・双対内点法を用いた負荷供給能力の算定と電力輸送能力の評価"平成11年 電気学会電力技術・電力系統技術合同研究会. PSE-99-42. 87-91 (1999)