1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650343
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Research Institution | FOUNDATION FOR ADVANCEMENT OF INTERNATIONAL SCIENCE |
Principal Investigator |
南日 康夫 国際科学振興財団, 研究開発部, 専任研究員 (10133026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大井川 治宏 筑波大学, 物質工学系, 講師 (60223715)
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Keywords | GaAs / 液相エピタキシイ / 温度差法結晶成長 / 低温液相結晶成長 |
Research Abstract |
今までよりも非常に低い温度で液相エピタキシャル結晶成長を実現するため、真空中または水素あるいは不活性ガス雰囲気中で密閉した容器中でGaNヒーター(5x70x0.2t)を十字に交差させ、交差部にGaAs/Ga/GaAsを保持する温度差結晶成長装置を完成した。上下のGaNヒーターはそれぞれ独立した直流電源で制御加熱し、温度は試料部直上下の外面に50ミクロンのアルメル・クロメル熱電対をアルミナで接着し、相対温度を測定した。温度は点輻射温度計に依っても測定し比較している。寸法が3x3x0.2のGaAs試料は通常処理の後、多硫化アンモン溶液による表面処理を施した。GaAs試料の間に少量のGa液を挟み成長液とした。 結晶成長実験は、主に真空中で熱電対の読みは上部で330℃、下部で270℃付近に設定し、約1000時間単位で行った。低温側、高温側共にエッチングされた部分と島状に成長した部分が発生したが、高温側の方がより凹凸が顕著であった。深さ・高さ・幅共に数十ミクロン程度であった。成長結晶の物性測定を行うことは出来なかった。 温度の確度に問題があるが、今までに報告されている液相エピタキシイ成長最低温度(〜500℃)よりも低い温度で結晶成長が観測された。結晶成長の均一性及び再現性を改善するには、(1)硫黄処理表面の特性を生かすために、250℃での熱処理を行った後にGa液を注入する事、(2)GaNとGaAsの熱接触を改善するために、GaN表面をGa液に良く濡れるように処理する、(3)対流効果を無くすため、下部ヒーターを高温にする事などが必要である。
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