1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650347
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Research Institution | TOKYO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
山田 明 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40220363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 保 東京工業大学, 量子効果エレクトロニクス研究センター, 助手 (80233378)
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Keywords | ZnO / 原子層成長法 / 太陽電池 / 透明導電膜 |
Research Abstract |
昨年度までに本研究では、ALD法によるZnO薄膜の作製を行ってきた。その結果、均一性に優れたZnO薄膜をALD法により作製可能であることを明らかした。本年度は、新たにB_2H_6を用いたn型ドーピング技術の開発を行った。 はじめに、B_2H_6の均一ドーピングを試みた。しかしながら、ALD成長時にボロンを均一にドーピングすると、過剰のボロンが膜内に取り込まれてしまい、良好な特性を有する低抵抗ZnO膜が作製できないことが明らかとなった。そこで次に、ボロンを導入する間隔を調整することにより、キャリア濃度の制御を試み、抵抗率6.4×10^<-4>Ωcmの低抵抗Zn○薄膜の作製に成功した。 本年度はさらに、得られた低抵抗ZnO膜の安定性について検討を行った。スパッタ法あるいはMOCVD法などにより作製したZnO薄膜は、熱アニール等に対して不安定であることが知られている。そこで、ALD-ZnO膜が同様な不安定性を有するかどうかについて検討を加えた。その結果、ALD法で作製したZnO膜は長期間大気中に放置したい場合でも、安定であることが明らかとなった。特に、n型ドーピングを行った膜においては、放置から2年間が経過したも、抵抗率はほとんど変化せず、非常に良好な安定性を示すことが明らかとなった。また、MOCVD法により作製した膜の抵抗率の変化は、電子移動度の低下が主であることが明らかとなった。 さらに、MOCVD法により凹凸構造を有するZnO薄膜を作製し、その表面を安定性に優れるALD-ZnO膜を用いて被覆する二段階成長法を新たに提案した。この手法を用いることにより、安定性に優れた低抵抗かつ凹凸構造を有するZnO薄膜を作製することに成功した。最後に、得られた均一・低抵抗ZnO膜をa-Si太陽電池の透明導電膜へと応用した。その結果、p層成長時の条件等を最適化することにより、安定化効率8.2%のa-Si太陽電池を実現した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] B.Sang: "Textured ZnO Thin Films for Solar Cells Grown by a Two-step Process with the Atomic Layer Deposition Technique" Jpn.J.Appl.Phys.37[2B]. L206-L208 (1998)
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[Publications] B.Sang: "Highly Stable ZnO Thin Films by Atomic Layer Deposition" Jpn.J.Appl.Phys.37[10A]. L1125-L1128 (1998)