1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650391
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
中川 活二 日本大学, 理工学部, 助教授 (20221442)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 彰義 日本大学, 理工学部, 教授 (60059962)
|
Keywords | 光磁気記録 / 波長多重 / 光メモリ |
Research Abstract |
光磁気ディスクは,ディジタルビデオディスク(DVD)の記録密度を超えるシステムの研究・開発が行われており,記録密度向上の技術的見通しが立っている.これを更に高密度化するために,多層光磁気ディスクを多波長で再生する次世代高密度光磁気ディスクの提案を行った。この波長多重再生は,1)複数波長で多層の記録情報を同時に読み取ること、2)各々の記録層の記録情報を複数波長で同時に再生するのでSNRを向上できることが特徴である。 平成10年度は、以下の成果を得た。 1. 波長多重再生に適した磁気光学特性を得るため、光磁気記録材料の光学定数を分光エリプソメータを用いて実測し、光学特性を最適化する設計および媒体の作製を行った。この結果、光磁気記録薄膜を、10nm以下の厚さにすると光学特性の変化が大きいことを明らかにした。この結果については、1999年5月に開催される国際会議(INTERMAG'99,KOREA)で報告する予定である。 2. 波長514.5nmと780nmの2波長光磁気ヘッドを試作し、波長多重媒体の2層同時再生の実証実験を行った。2波長光磁気ヘッドには、集光レンズの色収差を補正する光学系を設計し、また2波長再生光の偏波面を保存したまま光ビームを分離するプリズムを用いる等、従来の光磁気ヘッドと異なる光学系を設計・作製した。2層に記録した異なる周波数の記録情報を分離して再生することに成功した。 3. 2層光磁気記録媒体への情報の記録は、記録時に変調したバイアス磁界を印加して行う。このため、高速に記録するためには、記録磁界感度を増加することが必要であり、このための基礎実験を行い、高感度化への指針を得た。 以上の研究により、光ディスクの飛躍的高密度化の指針が得られた。また、本研究は,光磁気ディスクの将来展開を広げるばかりでなく,磁気光学材料の探索,応用への展開にも寄与する基礎的研究でもあり,重要である.
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] K.Nakagawa, A.Itoh, K.Shimazaki, M.Yoshihiro, N.Ohta: "Multi-Wavelength Read-Out for Double Layered MO Disk" J.Magn.Soc.Jpn.22・S2. 39-42 (1998)