1999 Fiscal Year Annual Research Report
マルチビット符号を用いた高多重度光CDMA通信方式
Project/Area Number |
09650397
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
八嶋 弘幸 埼玉大学, 工学部, 助教授 (30230197)
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Keywords | 光通信 / 多重通信 / 光CDMA |
Research Abstract |
本研究では、大容量の光通信において、マルチメディアサービス等に柔軟に対応でき、簡単な多重アクセスが可能な、高多重度で信号伝送速度の速い新しい光CDMAを提案することを目的としている。 前年度までに、従来の光直交符号を巡回シフトさせることにより、各シフト量に対応した情報をのせた新しいマルチビット識別符号を提案し、その有効性を示した。また、プライム符号を用いた光CDMAシステムのビット誤り率を解析し、その有効性を示した。 平成11年度は主として、誤り訂正符号の適用とシステムの総合評価を行った。 誤り訂正符号を用い誤り率を小さくし多重度を高める。誤り訂正符号の導入により、所要誤り率に対する最大ユーザー数が飛躍的に増大することが期待できる。ここでは、誤り訂正能力はあまり高くないが超高速通信に適した畳み込み符号と多数決論理復合法を用いた場合、および誤り訂正能力の高いReed-Solomon符号を用いた場合において、多重度(ユーザー数)とビット誤り率の関係を理論解析、およびシミュレーションにより求めた。ワークステーションとシミュレーションソフトを用いて、各種の誤り訂正符号を用いた場合のシミュレーションを行った。また、従来の光直交符号を巡回シフトさせることにより、各シフト量に対応した情報をのせた新しいマルチビット識別符号をM値PPM方式に適用した。PPM方式を用いることにより、他の信号からの信号の干渉が小さくなり、多重度を高めることができることを示した。多重度とビット誤り率の関係、さらに光強度を制御した場合の特性を理論解析、およびシミュレーションにより求めた。 さらに、PPM/CDMA方式において、多値符号であるM-ary畳み込み符号を用いその特性を求め、有効性を明らかにした。また、マルチビットシーケンスをPPM方式に適用し、その有効性を示した。 上記提案方式により伝送された動画像と音声の品質をシミュレーションにより評価した。また、多重度、伝送レート、誤り率を含めたシステムとしての総合評価を行った。
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[Publications] Yamazaki T., Sanada Y., Yashima H., Ohtsuki T., Morohashi T. and Araki K.: "Performance of Coden Multicarrier Modulation on a Gilbert Channel"The Second International Symposium on Wireless Personal Multimedia Communications.. 1999. 277-281 (1999)
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[Publications] Pasqual H. and Yashima H: "Analysis of Optical PPM/CDMA System with M-Ary Convolutional Coding"IEICE Transactions on Communications. E82-B No.10. 1618-1625 (1999)
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[Publications] 三好徹哉、西岡隆、八嶋弘幸、稲葉直彦、鈴木誠史、山田芳文: "多ビット送信シーケンスを用いたPPM光CDMAシステムの特性解析"電子情報通信学会論文誌. J83-B. 1-13 (1999)
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[Publications] Suzuku J., Kobayashi H. and Yashima H.: "Presentation of ultrasonic virtual envirnment by use of characteristics of digital sound"IEEE International Conference on Consumer Electronics. 138-139 (1999)
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[Publications] 八嶋弘幸: "光空間通信ネットワークにおける変復調技術"オプトロニクス. 99.11. 143-146 (1999)
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[Publications] 小林俊博、八嶋弘幸: "Time Hoppingを用いた光CDMA"1999年電子情報通信学会総合大会. SAB-1-5. 512-513 (1999)