1998 Fiscal Year Annual Research Report
直交化フィルタを用いたアナログPN信号生成型非同期CDMAに関する研究
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09650405
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Research Institution | Nagaoaka University of Technology |
Principal Investigator |
太刀川 信一 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70155084)
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Keywords | スペクトル拡散 / 非同期 / 符号分割多元接続 / 直接拡散 / 直交化フィルタ / 擬似雑音信号 / アナログ信号 / LMSアルゴリズム |
Research Abstract |
無線携帯電話、パーソナルコミュニケーションネットワーク(PCN)において、次世代の通信方式として、その通信容量、品質、そして多様性の面から符号分割多元接続通信(CDMA)が注目されている。しかし、よりよい性能を得るためには他局間干渉を低減するように設計する必要がある。そのため、本研究では、新たな局が通信を開始する時に、それまで通信を行っている全ての局と直交するような振幅値がアナログであるPN信号(アナログPN信号)を、直交化フィルタを用いて生成する方法を引き続きとりあげ検討した。まず、系列生成の高速化の検討として、可変ステップサイズμ、可変系列生成判定基準α、そして、RLSアルゴリズムを取り上げ、大幅な改善が得られた。また、本方式の各種環境下での特性、応用等を検討した。まず、フェージング環境下においては、系列生成は可能だが系列使用となると直交性が崩れ特性の劣化となることを確認し、パワーコントロール等の必要性を示した。系列を移動局に伝達する際の量子化の問題については、幾分荒い量子化を行っても直交性は保たれることが確認できた。また、移動局の移動による系列のチップずれの問題については、多くのユーザを確保することは難しいが、数人のユーザに対しては、信号受信タイミングがずれても使用できるような直交した系列が生成できることを示した。最後に、隣接セルからの干渉にも直交するよう考慮したPN系列生成法を検討し、その改善効果を示した。以上の結果から、本提案方式の有用性を明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shinichi Tachikawa,Seiji Hamada,Hitoshi Suzuki: "Performance of CDMA System Using Analog PN Sequences Produced by Code-Orthogonalizing Filter" Proceeding of IEEE Fifth International Symposium on Spread Spectrum Techniques and Applications (ISSSTA'98). Vol.3,FA1-6. 701-705 (1998)
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[Publications] 鈴木仁,中野千誉,浜村昌則,太刀川信一: "直交化フィルタを用いたアナログPN系列生成型CDMAの応用に関する一検討" 電子情報通信学会信越支部大会予稿集. E7. 159-160 (1998)
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[Publications] Seiji Hamada,Masanori Hamamura,Hitoshi Suzuki,Shinichi Tachikawa: "A Proposed DS/CDMA System Using Analog PN Sequences Produced by Adaptive Filters" 電子情報通信学会英論文誌A. E81-A,No.11. 2261-2268 (1998)
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[Publications] 鈴木仁,中野千誉,浜村昌則,太刀川信一: "直交化フィルタを用いたアナログPN系列生成型CDMAの応用に関する検討" 電子情報通信学会スペクトル拡散研究会技術研究報告. SST98-55,12月. 43-48 (1998)