1998 Fiscal Year Annual Research Report
狭空間における移動ロボット間通信に最適な無線通信システムの研究
Project/Area Number |
09650433
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
小川 英一 摂南大学, 工学部, 教授 (80288969)
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Keywords | 移動通信 / ロボット / 多重波伝搬 / 屋内伝搬 |
Research Abstract |
人や通常の機械が入れない極限領域における作業のためにマイクロマシンやロボットが必要となる.本研究では,この様な環境を想定し,狭い閉空間において作業する複数移動ロボット間の通信・制御を可能にする無線通信システムの基礎研究を行う.この様な環境では電波の多重波伝搬特性が方式設計の基礎となる.昨年度は,電波伝搬の測定系や計算機シミュレーションソフトの基本的な環境の整備を図った. 本年度は,測定系をさらに充実するとともに,閉空間で各種周波数に対して電波伝搬特性の測定を進めた.また,移動ロボットを無線で通信・制御できる測定系,ソフトウェアを開発し,今後の本格化に向けた研究環境を整備できた.主な項目は以下のとおりである. (1) 電波伝搬環境として室内に構成した局所的な閉空間内で,ネットワークアナライザを送受信機とし,主に800MHz〜2.4GHzの周波数において閉空間内の各位置における受信レベルの周波数特性を測定した.パソコンにより測定を効率よく行える測定系を開発した. (2) 多重波の問題点を検討するため,携帯電話,PHS,2.4GHz無線システムなどの電波を利用して,建物反射や回折などのある環境で多重波受信レベルを観測した.従来の移動通信の電波伝搬推定法では必ずしも明確でなかった極近距離での特性を明確にした. (3) 無線端末の測定系として移動ロボットを制作し,これをパソコンで制御・通信できる測定系とソフトウェアを開発した.未だ1台であるが,今後の複数ロボット間通信実験に向けた基本的な実験環境を整備できた.
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