1997 Fiscal Year Annual Research Report
波動状運動を行う有限太さの紐状自律模擬生物の数式モデルの提案
Project/Area Number |
09650443
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
蛯名 良雄 山口大学, 工学部, 教授 (70006229)
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Keywords | 線虫 / 抗力による推進力 / 蛇行運動 / コンパートメントモデル |
Research Abstract |
線虫行動を画像解析し、その行動パターンを筋肉収縮モデルによって表し、よってマイクロマシン構成のアプローチを得ることを目的としている。特に本年度は基礎解析のため、Niebuer&Erdosの提案している有限太さの紐の数式モデルに着目した。このモデル虫の力は体の屈曲で生ずる周囲媒体からの抗力である。そこで蛇行運動を導く頭部の舵取行動(方向を決める)と屈曲運動との関係にも着目した。直方体状の有限太さの紐が動くものとし、20個のコンパートメントに分ける:マッチ箱状の箱が20個連なり、媒体からの力は側面に速度に比例する大きさで働き、箱間には弾性バネ力が、箱の中には非圧縮液体がありこの内部圧力は20個を通して働き、筋力は側面の筋肉での収縮力であるがそれは箱間に働くものとしている。種々の筋力分布パターン、頭部の舵取行動を与えて進行速度、行動様式、などを解析した。数値解析に伴うと思われる発散なども条件によって見られた。論文原稿を書く際に必要な、これら不都合な結果の理由を調べるため、現在この行動パターンを分割数を変えて研究中である。虫は移動しながら餌を砕く周期運動をする器官を持っている。この周期は外部に与えた薬物で変わるが、移動像を補正し、餌粉砕の周波数を正確に求める新しい手法を見つけた。この成果は論文として外国の学会雑誌に受理され、現在印刷中である。最後に進行中の研究を報告する。この虫のミュータントは行動があまり激しくなく、同時に間欠的に餌の粉砕運動をする。この時間変化する周期特性の解析、移動パターンを得るため、速度を直接求めうるウエブレットを開発した。本年7月末にオーストラリアで行なわれる国際会議に講演を申込中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] S.Biswas, T.Murata, Y.Ebina, T.Miki: "A method for motion compensation of a moving nematode Caenorhabditis elegans and its application to frequency analysis of pharyngeal pulsation" Journal of Biotchnology. (印刷中). (1998)