1998 Fiscal Year Annual Research Report
柔軟構造物に生じる係数励振現象の安定化制御に関する研究
Project/Area Number |
09650454
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
青島 伸治 筑波大学, 構造工学系, 教授 (60013710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藪野 浩司 筑波大学, 構造工学系, 助教授 (60241791)
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Keywords | パラメトリック励振 / 安定化制御 / 柔軟構造物 / 分岐制御 / ピエゾアクチュエータ |
Research Abstract |
今年度は鉛直加振される梁に生じる係数励振振動に関して,とくに先端質量の慣性力に起因した非線形効果に注目し,それが係数励振の周波数応答にどのような影響を与えるか,理論的ならびに実験的に検討した.さらに,圧電セラミクスを制御用のアクチュエータとした場合の梁の運動を支配する方程式を導出し,梁に生じる係数励振振動の安定化法を理論的に提案した,以下に成果を簡単にまとめる 振動解析: 梁はその固有振動数の2倍に近い振動数でその軸方向に加振された場合,係数励振振動を生じる.今年度の研究では,従来の研究では無視されていた先端質量(剛体)の形状を考慮して運動方程式を導出した.さらに非線形解析を行ない,先端質量により梁先端に生じる曲げモーメントが,等価的に梁の非線形復元力として作用することを明らかにした.また,先端質量の慣性モーメントが大きいほど,係数励振の周波数応答曲線の勾配が大きいことを理論的に明らかにし,模型実験によりそれを定性的に確認した. 振動制御:制御用のアクチュエータとして,圧電セラミクスの利用を検討した.まず,圧電セラミクスの入力電圧とそれに発生する曲げモーメントは比例関係にあるとし,圧電セラミクスがはりつけられた梁の運動方程式を導出した.この結果,梁の速度をフィードバックし圧電セラミクスの入力電圧を操作すると,梁の減衰力を増加させ得ることを理論的に明らかにした.さらにこの性質を利用した分岐制御により,梁に生じる係数励振の安定化が可能であることを理論的に指摘した.
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Research Products
(1 results)