1999 Fiscal Year Annual Research Report
複数のマイクロ波による積雪のリモートセンシングの研究
Project/Area Number |
09650484
|
Research Institution | HOKKAIDO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
鈴木 勝裕 北海道工業大学, 工学部, 教授 (10048035)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 正巳 北海道工業大学, 工学部, 助教授 (70196179)
|
Keywords | リモートセンシング / 積雪 / マイクロ波 / 多周波マイクロ波放射計 / 合成開口レーダ / 位相干渉 / 散乱・吸収・放射 |
Research Abstract |
本研究の目的は、複数のマイクロ波を利用し、周波数・偏波・計測方式の異なる衛星観測により得られる資料から積雪の物理量を抽出するためのアルゴリズムを開発することである。本年度は最終年度に当たるので、以下の項目を明らかにし、詳細な検討と改善を加え成果を公表した。 (1) 積雪物理量抽出アルゴリズムで使用する積雪模型の開発と検討 衛星が観測する輝度温度(放射率)や後方散乱係数から積雪物理量を抽出するために必要な積雪模型を開発した。この模型のマイクロ波伝搬を解析すると、これまでに取得されている衛星観測資料の解釈が可能になることを明らかにした。 (2) 多周波マイクロ波放射計の衛星観測による積雪物理量抽出アルゴリズムの開発 2000年に打ち上げが予定されているADE0S-II/AMSRの複数周波数・偏波による観測データから積雪物理量を抽出するために二つの手法があることを明らかにし、検討を加えた。 (3) 合成開口レーダの位相情報を利用する積雪物理量抽出アルゴリズムの開発 衛星搭載Lバンド合成開口レーダで同一地点を数回にわたり観測したデータから積雪の深さを精度良く求める手法を開発した。積雪模型によるマイクロ波の散乱と位相変化を考慮した観測データのシミュレーションを行い、開発した手法が有効に働くことを明らかにした。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] M.Sasaki,K.Fujino & M.Suzuki: "A snowpack model for interpreting the data obtaind by a microwave radiometer"Proc.of IGARSS'99. Vol,III. 1074-1076 (1999)
-
[Publications] M.Suzuki,K.Fujino,Y.Ohashi& M.Sasaki: "Estimation of the snowpack parameters from the data obtaind by a satellite-borne multi-frequency microwave radiometer"Proc.of IG^ARSS'99. Vol,III. 1783-1785 (1999)
-
[Publications] 大橋良彦、佐々木正巳、鈴木勝裕: "多周波マイクロ波放射計の観測データから積雪の深さと粒径を推定する手法の開発"電子情報通信学会技術研究報告. A・P99-55. 91-96 (1999)
-
[Publications] 神力正浩、佐々木正巳、鈴木勝裕: "層構造を持つ積雪を観測した場合に得られるImSARデータの理論的解析"電子情報通信学会技術研究報告. A・P99-56. 97-102 (1999)
-
[Publications] 佐々木正巳、神力正浩、鈴木勝裕: "干渉を利用するアクティブリモートセンサの積雪観測への応用"北海道工業大学研究紀要. 28号(印刷中). (2000)
-
[Publications] 鈴木勝裕、大橋良彦、佐々木正巳: "複数の観測周波数を利用する積雪のパッシブリモートセンシング"北海道工業大学研究紀要. 28号(印刷中). (2000)